首都圏の百貨店・大型ファッションビル跡地開発の動き活発化! 画像 首都圏の百貨店・大型ファッションビル跡地開発の動き活発化!

インバウンド・地域活性

 ◇新たな施設・用途に熱い視線
 首都圏の地方都市で、閉店が相次ぐ百貨店や大型ファッションビルの跡地開発に向けた動きが活発化している。11月末に閉店したJR千葉駅に近い「千葉パルコ」(千葉市中央区)は複合施設、9月に営業を停止したJR柏駅前の「そごう柏店」(千葉県柏市)では新たな商業施設、「さいか屋川崎店」(川崎市)跡地は大規模再開発の種地とする案を軸に検討が進む。「西武筑波店」(茨城県つくば市)は17年2月の閉鎖を見据え、地元起業家らがオフィスの誘致を目指し、資金調達に奔走している。
 百貨店やファッションビルの閉店が相次ぐ背景には、郊外型の大型ショッピングセンター(SC)や近隣のショッピングモールなど競合店との競争が激化し、売り上げが低迷したことがある。既に閉店した施設では、跡地開発の構想が浮上し始めている。
 千葉パルコは、地元ゼネコンの新日本建設が跡地に複合ビルを建設することになった。建物は地下1階地上20階建ての規模とする計画。低層階に商業施設、高層階には400戸程度の住宅を入れる。総事業費は180億~200億円と想定している。
 駅前の一等地にあるそごう柏店は、新たな商業施設を整備する案を中心に検討が始まっており、同店を運営していたそごう・西武が複数の地権者と協議を進めている。市によると、同社から口頭で、市が新施設の上層階を活用する案を打診されたという。市は利用の可能性や課題を庁内で洗い出すとともに、駅前や街全体に活力を生み出す開発の実現に向けて関係団体と協議を重ねている。
 市内唯一の百貨店として地元から愛されたさいか屋川崎店は15年5月に閉店。同店の跡地開発を「JR川崎駅前の顔づくり」(川崎市担当者)として重視する市は、このほど跡地とその周辺を含めた大規模再開発を見据えた勉強会を開始した。会には市のほか、跡地を所有する不動産投資会社のMM投資組合(東京都千代田区)や同店の隣接地で商業施設を運営するチッタエンタテイメント(川崎市)などが名を連ねる。
 MM投資組合は、本格的な活用方法が決まるまでは、跡地に低層の商業施設を整備して暫定利用する方針。大成建設が施工を担当する既存施設の解体を来夏に終えて後、新施設を建設する計画だ。
 商業機能を残す形での跡地開発が少なくない中で、従来とは異なる用途での活用を模索する動きも出てきた。
 西武筑波店を運営しているそごう・西武は跡地開発の方向性を今後決めるとしているが、地元の起業家を中心とするグループが、新規事業を支援する「インキュベーションオフィス」の誘致を目指している。研究学園都市として国が整備したつくば市には研究・教育機関が集積しているものの、オフィスが少ないことに着目したという。
 グループは、17年2月の運営事業者決定、同3月の設計、内容企画、同6月の着工に向け、インターネットを通じて不特定多数の個人投資家から資金を集める「クラウドファンディング」を活用し、オフィスの開設費用を調達中だ。
 従来のイメージを一新するような新たな施設あるいは用途での再出発が吉と出るか凶と出るか、開発事業者たちの知恵と手腕にかかっている。(毎週月曜日掲載)

首都圏Look at/百貨店・大型ファッションビル跡地開発の動き活発化

《日刊建設工業新聞》

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