建退共の有識者検討会が制度のあり方提言、電子化ベースの掛金納付制度の早期導入を 画像 建退共の有識者検討会が制度のあり方提言、電子化ベースの掛金納付制度の早期導入を

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 勤労者退職金共済機構(勤退共、水野正望理事長)の建設業退職金共済事業本部(建退共本部、稗田昭人本部長)が設置した有識者検討会は14日、建設業退職金共済制度(建退共制度)のあり方に関する報告書をまとめた。電子化をベースにした掛け金の新しい納付制度の導入などを盛り込んだ。新制度の導入は法改正が前提となる。
 建退共は「建退共制度に関する検討会」(村上正人座長)を設置し、制度のあり方を議論してきた。14日の会合で、掛け金の新納付制度の導入や制度の充実に向けた方策を盛り込んだ報告書を了承した。
 掛け金納付の新制度は「口座振り込み・振り替え方式」。既存の証紙貼付方式は維持し、掛け金に応じた退職金を確実に給付するツールの一つとして導入を求めた。現行の中小企業退職金共済法は建退共制度について証紙貼付を規定しており、新方式の導入には法改正が必要。建退共は「報告書の実現に最大限努力する」(稗田本部長)と意欲を見せており、17年3月に予定される運営委員会・評議員会の承認を待って、厚生労働省に対応を要請する。
 併せて、新制度実施に伴う課題やコストを把握するための実証試験に取り組む。報告書は現行の掛け金(日額310円)について、高額のタイプを用意し職種や職責に応じた退職金が受け取れる措置の整備もうたっており、掛け金の額なども検討。事務費や支部の運営体制なども議論する。
 報告書は、建退共制度の充実に向けた措置として、▽加入促進・履行確保▽民間工事での制度活用▽支部運営の措置▽被共済者の適切な算定-も求めた。民間工事では証紙購入が不十分だったり、「貼付しなくてもよいという誤解」(建退共事務局)もあり、その是正を求めた。
 会合で水野理事長は「建退共制度は最重要課題。報告書を重く受け止めている」と述べ、18年度からの次期中期計画の検討に反映させる考えを示した。会合後に記者会見した村上座長は、「建退共制度の充実は、高齢者の公的支援制度全体の充実に寄与する。(高齢者の貧困対策など)大きな視点で捉えれば、やるべきことは見えてくる」と法改正に期待を寄せた。
 《口座振り込み・振り替え方式の概要》
 △共済契約者(労働者など被共済者の事業主、元請企業)が金融機関に掛け金引き落とし口座を登録
 △共済契約者の支払いの申し出に基づき、金融機関が掛け金納付書を発行し、機構に入金
 △共済契約者は適切な方法で労働者の就労実績を把握し、電子申請で機構に報告。国などが構築中の建設キャリアアップシステムの就労実績機能も活用
 △下請企業は元請企業に就労実績を報告
 △機構は入金された掛け金から、就労実績に応じ労働者の掛け金納付残高に充当
 △共済契約者は被共済者に納付実績を通知
 △職種、職責に応じた高額掛け金(現行1日310円)の設定を可能に
 △運営収入を還元する付加退職金を導入
 △共済手帳、副本を交付し、労働者は一方を所持
 △増加する事務費用を給付経理から支出。

建退共/有識者検討会が制度のあり方提言/電子化ベースの掛金納付制度早期導入を

《日刊建設工業新聞》

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