設備工事上場大手10社の16年4~9月期決算。受注高、各分野で増加傾向 画像 設備工事上場大手10社の16年4~9月期決算。受注高、各分野で増加傾向

制度・ビジネスチャンス

 電気、通信、空調を主力とする設備工事上場大手10社の16年4~9月期決算が11日に出そろった。電気設備(関電工、きんでん、九電工)は、旺盛な民間設備投資を背景に堅調な業績を維持。通信設備(コムシスホールディングス〈HD〉、ミライトHD、協和エクシオ)は大手通信キャリアの設備投資抑制が売上高に影響したものの、受注高は3社とも増加に転じた。空調設備(高砂熱学工業、大気社、三機工業、ダイダン)は工事利益率の改善などにより堅調に推移した。
 電気設備は関電工と九電工が増収・営業増益。単体完成工事高を工種別に見ると、関電工は屋内線・環境設備(前年同期比10・9%増)、配電線(7・2%増)などすべての工種で増加。九電工も屋内線工事(3・0%増)を中心に民間向けを伸ばした。きんでんは減収・営業減益となったが、一般電気工事(5・1%増)は堅調で、ほぼ計画通りの業績水準を維持している。
 受注高(単体)は関電工と九電工の2社が増加。電力会社向け、一般向けいずれも好調で、2社とも順調に伸ばした。きんでんは、関西電力グループ(1・8%減)、一般得意先(3・6%減)が減少したことで微減となった。
 通信設備は2社が増収。NTT関連向けが各社とも好調に推移する中、唯一営業増益となった協和エクシオは、都市インフラ関連工事を伸ばした。コムシスHDはNCC(ニュー・コモン・キャリア)設備事業(18・4%減)、ミライトHDはマルチキャリア向け(12・5%減)が減少したことなどが響き、営業減益となった。
 受注高(連結)は3社とも増加。NTT関連工事が3社とも好調で、コムシスHDは8・5%増、ミライトHDは8・2%増、協和エクシオは10・5%増と伸長し、受注増をけん引した。
 空調設備は1社が増収、営業増益。増益幅が最も大きかったのは高砂熱学工業で57・8%増。次いでダイダンの29・5%増となった。工事の選別受注により利益率が向上したことが主因。一方、三機工業は工事進ちょくの遅れが大きく影響し、減収減益となった。
 受注高(連結)は3社が増加。高砂熱学工業は産業空調(29・8%増)が押し上げた。ダイダンは空調工事(28・5%増)と水道衛生工事(20・8%増)が好調で、全体も増加した。大気社は空調分野の環境システム事業(7・1%減)が減少したものの、塗装システム事業(35・4%増)が大幅増となったことで増加となった。三機工業は建築設備事業(4・6%減)に加え、機械システム事業(52・9%減)が大幅に減少したことで前年同期を下回った。
 堅調な業績を維持する電気、空調各社は、生産性向上に関する取り組みを強化し、将来懸念される人材不足に備えている。既に具体的な施策に取り組む関電工は、配線作業にロボット技術を試行中。高砂熱学工業は、10日に発表した3カ年中期経営計画で、業務高度化のためのIT基盤構築と、組織のスリム化・現業部門の強化を図るとしている。

設備工事上場大手10社/16年4~9月期決算/受注高、各分野で増加傾向

《日刊建設工業新聞》

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