越境ECから訪日客まで、中国人向けSNS戦略の落とし穴 画像 越境ECから訪日客まで、中国人向けSNS戦略の落とし穴

インバウンド・地域活性

【記事のポイント】
▼中国のSNSにアカウントを作って情報発信しても意味はない
▼マーケティング失敗の要因の一つは、国内外でのターゲットの見誤り
▼ソーシャルバイヤーなどのインフルエンサーを活用する


■中国向けSNSマーケティングでは情報発信する人が重要

 中国人の消費行動に大きな影響を与えるのは、テレビや新聞、雑誌の広告ではなく、SNSによる口コミだと言われている。実際にWeibo(ウェイボー)やWeChat(ウィーチャット)といった、中国のSNSで公式アカウントを取得し、情報発信に力を入れる日本企業も多い。しかし残念ながら、その多くが成功したとは言えないようだ。

 では、なぜ失敗してしまうのか? 中国人向けマーケティングに詳しい「CM-RC.com 中国市場戦略研究所」の代表、徐向東(じょ・こうとう)氏は次のように指摘する。

「日本企業の情報発信の仕方はとても丁寧で、わかりやすく、商品を魅力的に見せています。それでも失敗してしまうケースが多いのは、中国人はSNSで企業のアカウントではなく、一般ユーザーの口コミに注目しているからです。それを理解していない日本の企業は多いと感じています」

 徐氏によると中国人には横並びの意識があり、知人が持っている物を自分も欲しくなる一方、自分が愛用している物を他人に勧めたくなる傾向が強いという。つまり“口コミ”が先にありきで、その情報共有がSNSというツールで活発化しているのが現状といえるだろう。SNS上で多くの人とつながりを持つ、いわゆるインフルエンサーに商品を取り上げてもらえれば、集客につながるような情報の拡散が期待できる。

 また、口コミを発信した“人”を重視するため、同じ商品であれば店ではなく“その人から購入すること”にも抵抗がない。SNSなどを活用した個人取引のC2Cが盛んで、これをビジネスにする“ソーシャルバイヤー”が存在するのも中国ならではと言える。

 最近では、現地のソーシャルバイヤーやインフルエンサー、著名なブロガーを日本企業の販促向けに紹介するサービスが登場している。しかし、これを安易に利用することに、徐氏は警鐘を鳴らす。

「どんなに有名で、拡散力がある人でも、その人と商品のターゲットにミスマッチがあれば効果は期待できません。例えば、日本の若者向けに売れた商品があったとして、そのPRを若者のソーシャルバイヤーやインフルエンサーに依頼しても、その商品が中国人の若者にウケるとは限りません。まずは、売り込みたい商品を中国人の手に取ってもらい、使ってもらい、顧客ターゲットを見極めることが大切です」

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《加藤宏之/HANJO HANJO編集部》

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