パン消費量全国No.1の京都で発見された“スーパー酵母”で作ったパンの味は? 画像 パン消費量全国No.1の京都で発見された“スーパー酵母”で作ったパンの味は?

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 大文字焼きで有名な京都市左京区の大文字山(如意ケ嶽)に自生するクヌギの樹液から“スーパー酵母”が見つかった。寒さや乾燥など過酷な環境下でも発酵するのが特徴で、ダイエット効果が見込める機能性成分入りのパンも作れるようになった。開発に携わったのは、パン製造業の(株)アンデ(京都市伏見区)と龍谷大学農学部(大津市)。同社は年内にも、パンで初の機能性表示食品として消費者庁に申請し、来年から販売する考えだ。
長持ち・滑らか機能性表示取得へ
 アンデは「京都らしい原料を使った商品作り」を企業の信条とし、これまで宇治抹茶や京風だしなどを使ったパンを作ろうと試作を繰り返してきたが、「酵母と材料の相性が悪くパンが膨らまず、安定した生産ができなかった」と振り返る。素材に発酵を阻害されないパン酵母を求めて模索する中、京都市産業技術研究所の紹介で産業用酵母を研究する龍谷大の島純教授と出会った。

 島教授らでつくる研究チームは2012、13年に府内各地の花や葉、果実、蜂の巣などから野生酵母約400株を採取。14年には、同大とアンデが共同研究契約を締結。12の有力株の中から、発酵力が強い株「DAI005」を選抜し、培養に成功した。同社は、この酵母を「京都大文字山酵母」と名付け、商標登録をする予定だ。

 この酵母を使ったパンも誕生した。今年10月、同社は「京都大文字山酵母使用ソフト食パン」を発売。1斤(約400グラム)550円と割高だが、開封しなければ賞味期限は1カ月と通常のパンよりも長く、ぱさつかないのが特徴。購入者からは「シフォンケーキのように滑らか」「さっぱりした味わい」といった声が寄せられている。

 同社商品開発担当の石川知宏さんは「今後は京壬生菜や聖護院大根などを使ったパンも作りたい」と夢を膨らます。

 さらに、糖や脂肪の吸収を穏やかにする機能性成分「難消化性デキストリン」の入ったパン作りに挑戦。難消化性デキストリンはでんぷんの一種で、便秘解消やダイエットなどが見込め、パンに入れるのは初。7月には試作が完成し、来年の販売を目指す。

 同社は酵母を京都市内のパン店などに販売し、ご当地パンを盛り上げたい考えだ。島教授は「発酵にこの酵母を使えば、清酒やしょうゆなども機能性成分入りの商品ができる可能性がある」と展望する。(前田大介)

京都・大文字山で発見 “スーパー酵母” ダイエット向けパンを開発 業者と龍谷大 活用へタッグ

《日本農業新聞》

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