竹中工務店と千葉大学、健康な空間・まちづくりで共同研究。寄付研究部門を設置 画像 竹中工務店と千葉大学、健康な空間・まちづくりで共同研究。寄付研究部門を設置

インバウンド・地域活性

 竹中工務店は千葉大学と、健康的な環境を実現する建物や空間、まちづくりに関する共同研究を始めた。10月1日に同大予防医学センターに寄付研究部門を設置した。健康な空間・まちづくりの分野を産学で研究する拠点は国内初という。建物内での階段使用や自然光などが健康に与える影響を科学的に立証し、健康なまちづくりに必要な要素を整理。来年中にもガイドラインをまとめ、自社が携わる空間設計やまちづくりに活用する考えだ。
 国内では、人口減少や少子高齢化の進展に伴い、介護医療制度の見直しや労働人口の確保が社会問題となり、国民の健康寿命が注目されている。欧米では健康に効果がある建物や空間の認証制度が始まるなど、運動の促進などの行動変容を促す空間づくりへの評価が高まっている。
 こうした状況を踏まえ、竹中工務店と千葉大は昨年4月に「未来の健康都市」をコンセプトにした共同研究を開始。医学や体育学の研究者などと意見交換を重ね、建築の観点から健康的な環境を実現する「健築」の展開に向けた検討を続けてきた。
 10月に設置した寄付研究部門には、竹中工務店から石川敦雄技術本部技術企画部副部長をはじめ約10人、千葉大予防医学センターの花里真道准教授と原裕介特任准教授ら5人が参加。健康社会の実現に寄与する空間・まちづくりを研究する。
 共同研究では、「交流」「身体活動」の促進、「感性」の刺激を促す空間が健康に与える効果を検証する。効果的な要素を取り込んだ建物や空間をデザインし、その機能を活用するためのプログラムを作成。データを取得、分析して効果を検証し、デザインの質の向上を目指す。
 具体的には、オフィス環境と行動・健康に関しては、竹中工務店の東京と大阪の両本店の職員を対象に、継続的なアンケートを実施。階段の積極的な利用や交流の多寡などの行動パターンと、心身の健康との因果関係を科学的に立証し、データを蓄積する。
 それらのデータを利用し、歩きやすいまちや使われやすい階段、自然光や緑など健康に及ぼす機能を整理。空間設計やまちづくりに活用できる指針としてまとめ、実際のまちづくりで展開する。
 研究に当たっては、要望医学やスポーツ、メンタルヘルスなどの有識者との意見交換を継続的に実施。ウエアラブル端末を活用した行動計測などICT(情報通信技術)の活用をはじめ、異業種との連携を積極的に進める考えだ。

竹中工務店、千葉大学/健康な空間・まちづくりで共同研究/寄付研究部門を設置

《日刊建設工業新聞》

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