富裕層インバウンドの法則その2 画像 富裕層インバウンドの法則その2

インバウンド・地域活性

★法則2:日本人目線で作って売るのではない。外国人富裕層目線で売れる商品を創って売る


 富裕層インバウンドの法則1では、人と人とのふれあいを求める当り前の外国人富裕層旅行者の行動を、自分たちが海外旅行に行った時と比較して「やはり当り前」と論じた。今回は、一般的な外国人旅客に人気のある商品から、外国人富裕層へのアナロジーを考えるべく、当社ルート・アンド・パートナーズと業務提携している、訪日外国人に特化した旅行会社BOJ株式会社の代表取締役野口氏に話を聞いた。野口氏によると、創業当初から外国人旅行者に大変人気のある商品は、日本酒テイスティング、相撲朝稽古見学、ローカルバーホッピングの3つだそうだ。1点1点アナロジーを考えていこう。(BOJ株式会社のサイトは http://beauty-of-japan.com を参照)

1:日本酒テイスティング

 平均寿命が世界でもっとも長い日本人が食べているもの、飲んでいるものはなんなのだろうという素朴な疑問から、和食や日本酒への関心が高まりだしたのは今や昔。今では世界中どこに行っても和食や日本酒を楽しむことができる。我々日本人が日本でシャンパンやワイン、コニャックなどを普通に楽しめるのと同じことだ。

 ではなぜ外国人旅行者に日本酒テイスティングが人気なのかというと、「日本でテイスティングする日本酒だから」以外に答えはない。彼らが求めているものは、「日本で日本酒をテイスティングする経験」なのであって、日本酒テイスティングではないのだ。

 我々も、「ボルドーで飲むボルドーワインは格別だ」とか、「沖縄で飲むオリオンビールはやっぱりおいしいね」という話をよくする。厳密に言えば味が大きく変わっているわけはないだろう。でもやはりおいしく感じるのは、味覚というのが周辺の環境にも大きく影響されるからだとしかいいようがない。ゆえ、食事は五感で楽しむものだ、とは言い得て妙である。人間は五感で楽しむ経験ができた時に喜びを感じると言えるだろう。

 もちろんこれは外国人富裕層旅客にも大いに当てはまる。しかしながら、日本酒テイスティングが外国人旅行者に流行っているから、外国人富裕層旅行者にも日本酒テイスティングは流行るはずだ、という考え方ではなく、「外国人富裕層旅行者の五感に訴える商品を考える」のが正しい。

 私がチャンスを感じるのは、日本の味噌と塩だ。特に多くのオリーブオイルに慣れている外国人富裕層旅行者に、味噌テイスティングや塩テイスティングは、五感にも語感にもアピールするだろう。同時に日本が誇る技術も感じさせることができる可能性が高いと考える。
《増渕達也》

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