リプレイサブル桟橋、伏木富山港に試験採用へ 画像 リプレイサブル桟橋、伏木富山港に試験採用へ

インバウンド・地域活性

 日本埋立浚渫協会(埋浚協、清水琢三会長)と北陸地方整備局との意見交換会が1日、新潟市中央区のホテル日航で開かれた=写真。会合で北陸整備局は上部工の床版を取り外すことができるリプレイサブル桟橋の伏木富山港への16年度の試験採用を計画していることを明らかにした。桟橋上部工のスラブ部分をプレキャスト(PCa)化することで、塩害などで劣化した際に交換しやすくなるのが特徴。港湾空港技術研究所と埋浚協が共同で開発した。採用は直轄工事では初めてとなる。
 港湾空港工事へのICT(情報通信技術)導入については、本省が6月に設置した「港湾におけるICT導入検討委員会」の経過を踏まえて導入を検討すると答えるにとどめた。
 会合では、主に▽生産性向上への取り組みと新技術の導入▽港湾空港建設事業の魅力向上-の二つのテーマについて意見を交わした。
 生産性向上と新技術では、リプレイサブル桟橋のほかに、15年度に金沢港の桟橋上部工の一部の施工にPCaを採用したことを紹介。面的に水中の出来形を把握できるナローマルチビームについては東北地方整備局が八戸港で行っている実験の成果を見ながら導入を検討したいと答えた。
 魅力向上については、担い手確保・育成には現場の完全週休2日制の浸透が大きな課題ということで意見が一致。局は施工者が設定した工程について局職員と話し合いながら工事を進める「工程提示型」「休日確保方針提案型」「荒天リスク精算型」の三つの方式を組み合わせたものを本年度から新潟港、金沢港、伏木富山港、敦賀港で試行していることを報告した。
 意見交換ではこのほか、局と埋浚協北陸支部が若手の育成・確保策などを話し合い、実践するために13年10月に全国に先駆けて「北陸の港湾・空港の活性化に向けた検討会」を設置したことが紹介された。
 同検討会では、若手の確保・育成に限らず、新技術や新工法のニーズについて互いに理解を深めて、官民に水平展開する場としても機能している。
 埋浚協から提案のあった、予定価格の設定時に市場の実勢単価に近い価格を出すのに有効な見積もり活用方式のより積極的な対応については、「実勢価格との乖離(かいり)についてどのような課題があるのかを個別に示してくれれば、検討会で対応策を練ることもできる」と回答した。
 埋浚協北陸支部からは、桟橋の床版工事に使用する生コンクリートは量が少ないので標準的な積算では実勢価格と差が出てしまうこと、これからは少量のコンクリートを使用する維持補修工事が増えるので、それを踏まえた積算をお願いしたいという提案があった。
 これについて局は検討会の場で具体の事例を示してほしいと答えた。
 会合の冒頭、清水会長は「魅力ある産業になることが業界の担い手確保・育成のカギ。そのためにはICT活用などにより生産性を高める必要がある。それが週休2日制の実現につながる」と発言。
 長田信北陸整備局次長は、北陸の港湾・空港の活性化に向けた検討会をより有効に活用して課題解決につなげるとの姿勢を示した。
 意見交換会には、埋浚協から清水会長、毛利茂樹副会長、福田功専務理事、藤野和憲理事、本間達郎理事、五関淳理事、五百蔵良平理事、奥村雄二北陸支部長、細貝隆司北陸支部副支部長ら45人が、北陸整備局から長田信次長、吉永宙司港湾空港部長、中谷誠志港湾空港部港湾空港企画官、元波守港湾空港部事業計画官、佐川雅悦港湾空港部技術審査官ら17人が参加した。

北陸整備局/リプレイサブル桟橋、伏木富山港に試験採用へ/埋浚協との意見交換で方針

《日刊建設工業新聞》

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