不況のタイ、しかし「どこに行っても中国人」は変わりなし 画像 不況のタイ、しかし「どこに行っても中国人」は変わりなし

海外進出

 チョンブリ県シーラチャおよびパタヤやラヨーン県といったタイ東部のゴルフ場は今年、来場者数が期待以上に伸びていない。

 タイのゴルフシーズンはおおむね11月から2月。それ以外は毎年、極端に数字が下がるのだが常だが、今年のオフシーズンは「とりわけひどい」といわれている。タイ在住の日本人ゴルファーなら誰もが知るパタヤの人気高級コースでも、平日の来場予定者数が前日まで「ゼロ」という日が何回かあった。

 理由はいろいろ考えられる。その一つは、ゴルフ場側の問題として「プレーフィーが値上がった割にはサービス面もメンテナンスも進化、向上していない」という点。外的要因としては「世界的に不安定な為替相場」とタイでは日常化している「政情不安」ではなかろうか。

 外国人ゴルファーが減っているわけだが、タイ東部を訪れる外国人自体が減っているわけではない。リゾートで知られたパタヤビーチは絶好調なのだ。特に中国人。民間空港として動き出した、パタヤを南下してすぐのウタパオ国際空港がアクセス至便なこともあって、今年も通年でおよそ300万人という中国人観光客が訪れる予想だという。パタヤの夜は、街中を走る車の3台に1台が中国人ツアーバスでは、と思わせるほどだ。

 パタヤを中心に毎日「どこに行っても中国人」状態というタイ東部にあって、ゴルフ場だけは別だ。不況にどれほど見舞われても、ゴルフ協会内の暗黙の了解事項のごとく、中国人ツアー客を敬遠、受け入れていないからだ。過去に韓国からの団体ツアーを受け入れたゴルフ場は管理が行き届かなくなり、タイ人からも外国人からも、「メンテナンスを放棄したコース」というレッテルを貼られてしまった。一部の日本人が持つような両国に対する偏見はタイ人には皆無だが、ゴルフ場関係者の多くは「いったん受けたら終わりのない泥沼」(パタヤ市内のゴルフ場オーナー)という不安を抱えている。

 とはいえ、現在のような不況がまだまだ続くとすれば、莫大な集客力と大量のキャッシュをもった業者がにこやかに現れた日には、「禁断の果実だ。どこかのコースが抜け駆けする」(前述のゴルフ場オーナー)ことになりそうだ。中国国内のゴルフバブルで爆発的に増えたゴルファーがこのところ少し、バブル崩壊で勢いをなくしているようだが、その先に待ちかまえているのは目に見えている。タイでの中国人ゴルファー増加だ。

 お金と時間がある団塊世代が体力的に厳しい年齢に達してきた日本、経済の不安定が相変わらず続く韓国と交代してくるのが中国だろう。パタヤ・ラヨーン地域で「中国人専用ゴルフコース」が誕生する日もさほど遠くないのではないだろうか。

Panorama International Marketing Co., Ltd. 筧由希夫

タイの不況と中国という「禁断の果実」 変わりゆく東部

《newsclip》

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