【国産家具を世界へ!:3】中国・韓国市場は高級家具で勝負! 画像 【国産家具を世界へ!:3】中国・韓国市場は高級家具で勝負!

海外進出

【記事のポイント】
▼日本の木製家具は、海外では高級家具の位置づけにある
▼中国の中間層の間で注目されているのが、日本家具の小型・軽量さ
▼欧米ではラージ&デラックスなアメリカより、ヨーロッパに商機が


■ターゲットは富裕層、脚物に活路が

 近年、国産の木製家具は大きな変革の時代へと突入した。住宅事情やライフスタイルの変化から大型で豪華な婚礼家具が減少する一方、中国やベトナムなどの安価な輸入家具と厳しい競争を強いられている。

 岐阜県高山市に本社を持つ飛騨産業代表取締役社長の岡田贊三氏によると、こうした現状を打破するために、木製家具業界では海外輸出の動きを活発化させているという。同社でも16年9月に中国・上海に常設店をオープンしたほか、欧米の国際見本市に出品するなど、海外市場への進出に注力している。

「業界内には『国内需要はもうこれ以上伸びがないのではないか』という閉塞感があり、その活路を国外に求めています。日本の木製家具は技術的にもデザイン的にも、国際競争に勝てる水準にあると自負しています」

 輸出の主力は“脚物(あしもの)”と呼ばれる、ダイニングテーブルやイス。箪笥や食器棚のような箱物は運賃が高くなるので、あまりメリットがないという。特に人気が高いのがイスで、「いちど使えば必ず良さを認識してもらえる」とのこと。同社では10年保証を行なっており、長く使い続けられる家具としてPRをしている。

 日本の木製家具は海外では高級家具の位置づけで、富裕層がターゲット。為替が円高で推移している昨今、現地の価格より割高感があるのは否めない。しかし、高品質な製品を好む客層は一定数おり、日本製のすばらしさを認めてもらっているようだ。世界的なデザイナーが日本の木製家具をリスペクトし、デザインしたいと申し出て来るケースがあるなど、プロからも高い評価を受けている。これについては、日本製は“高品質で安心”という、家具にとっては最も優れた特質を備えていることが大きな要因になっているようだ。

■需要堅調なアジア、インテリ層に一定のニーズ

 では、海外マーケットを国やエリア別に見ると、今後発展の可能性が大きいのは果たしてどこなのか?

「やはりアジアでしょう。中国、韓国、台湾は距離が近くて交流しやすいですから。9月に出店した上海は、当初の期待以上のスタートができています」

 膨大な人口を抱える中国には富裕層も多く、今後、日本の木製家具がマーケットを開拓する可能性は高い。また、最近の中国では経済状況が悪化する中、中間層においてコンパクトなマンションへの需要が高まっている。そこで小さめな日本の家具のニーズが出てきた。

「これまでの重い中国製から、日本製へ移行する例も増えてきました。日本への旅行経験があるインテリ層は、日本のライフスタイルに対する関心が高いようです」

 韓国や台湾でも日本製に対する信頼は厚く、伸長が期待できるという。価格面での競争力が問われる厳しさはあるが「中間層への購買も伸びており、ことにインテリ層は日本製を好んでいる」とのことだ。

《斉藤裕子/HANJO HANJO編集部》

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