■ニュース深掘り!■「留学生×中小企業」でビジネスは変わる! 画像 ■ニュース深掘り!■「留学生×中小企業」でビジネスは変わる!

人材

 商品やサービスに海外からの視点を取り入れるなど、日本の大学に通う留学生がビジネスに関わるケースが増えている。京都府では府内の約50大学が加盟する公益財団法人大学コンソーシアム京都が、15年に地元経済界と「留学生スタディ京都ネットワーク」を立ち上げた。16年から留学生によるインターンを開始し、出版社、仏具、菓子メーカーなどが受け入れている。企業にとっては留学生を迎え入れることで、海外企業との取引の活性化など、様々な利点があるのは想像に難くない。

 これまで多くの留学生と国内企業の橋渡し役を担ってきた大分県別府市の立命館アジア太平洋大学(APU)――。留学生と日本人が半数ずつ在籍し、「日英二言語教育システム」を展開している同大学でも、以前から留学生によるインターンを積極的に実施している。例年400社近くの企業が説明会を行なうなど、留学生を始めとするグローバル人材の受け入れを検討する企業からの信頼も厚い。同大学で副学長を務める横山研治さんに、“留学生×中小企業”におけるビジネスの可能性について話を伺った。

■留学生が日本の会社の何を変える?

――APUに在籍する留学生と地元の中小企業との関わり方について教えてください。

横山 中小企業でイベントを行なうとき、本学の学生が参加することが多くあります。大分県が中心となって中小企業が団体で海外に赴く際に、その都市出身の留学生や現地にいる卒業生が同行して、通訳を務め、大分の県産品などをPRします。よく行く国は台湾、シンガポール、ベトナム、タイ、インドネシアですね。また、学部と大学院で地方企業の研究を行なっていますので、その際に中小企業と接することがあります。

――企業が留学生を受け入れるメリットとは何でしょうか?

横山 まず、彼らの持っているわかりやすい力は言語能力です。本学では英語で授業を行なうと同時に日本語を徹底的に勉強させますから、本学卒業生は母語を含めると少なくとも3、4の言語ができます。そのような人材は、彼らの出身国と日本との“ブリッジ人材”を越えて、日本の企業が国際展開するときに重要なグローバル人材になります。これは、企業にとって大きな戦略的な意味を持つのではないかと思います。何かと“変わりにくい”環境にある中小企業でも、外部から人材が入ることによって、企業内部で外国語によるコミュニケーションができるようになった例もありますね。

――日本企業に就職した留学生による活躍の例をお聞かせください。

横山 バングラデシュ出身のある卒業生は、就職して間もない企業で南アジアの国との交渉を一手に引き受けています。相手国の文化風習を受け入れる形で交渉相手の懐に入り、大きな取引も任されているようです。地元のバングラデシュはじめ、パキスタン、インド、スリランカ、中東などの文化に非常に詳しい学生でした。

 また、大手メーカーに入社したウズベキスタン出身の卒業生は、会社の社員食堂がハラルフードになっていなかったため、その導入を提案して会社を動かしました。変わって間もなく、実際に海外からイスラム教のお客さんが来て、大いに感心されたという例があります。

《本折浩之/HANJO HANJO編集部》

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