軽井沢G7に見る、ホテル連携が生むMICEビジネス 画像 軽井沢G7に見る、ホテル連携が生むMICEビジネス

インバウンド・地域活性

【記事のポイント】
▼ホテルが連携することで、宿泊施設のバリエーションとしての魅力を強調する
▼会議参加者の同伴者による消費活動に注目する
▼地域の協力を得ることで、会議都市としてさらに強みを打ち出す


 会議ビジネスが注目を浴びている。16年5月に開催された伊勢志摩サミットは記憶に新しいが、先ごろ三重県は、この宣伝効果と経済効果の合計を4168億円と発表した。さらに今後5年間で観光客や国際会議の増加が見込まれ、こちらは1500億円近い経済効果があるとしている。

 このように国内外から誘致される会議をはじめ、企業の会議や研修、展示会などをMICEと呼ぶ。会場に選ばれた周辺地域には大きな経済効果が期待できるが、その会場には主に行政の公共施設が用いられるため、誘致は自治体主導で行なわれるのが国内では一般的だ。では、実際にいち企業がMICEで収益を上げたいなら、いったいどうすればいいのか? その参考になりそうなのが軽井沢での取り組みだ。

■ホテル間と自治体の連携が大規模MICEへの道を開く

 実は軽井沢には公共の会議場がない。そのため、MICEを開くとなれば、会場になるのはホテルの会議場や広間になる。以前から地元ホテルではセミナーや研修会などの誘致を行なっていたが、ホテル単独のPRでは限界があった。

 一方で、実は地元の観光協会でも、軽井沢を会議都市にしようという動きがあった。地元の商工会や旅館組合、青年会議所などの団体に呼びかけて、「軽井沢サミット誘致準備会」が発足している。

 これらの動きがひとつになったのが、11年に立ち上げた「軽井沢リゾート会議都市推進会(KRCC)」だ。軽井沢にある13の民間ホテルが前面に立って、地元のバリエーション豊かな宿泊施設を強調。加えて注目したのが、参加者の家族といった同伴者の消費活動だ。ゴルフ、テニス、ウィンタースポーツなど、さまざまなアクティビティが楽しめるリゾート地であること。これを参加者のオフタイムだけでなく、同伴者にもアピールすることで、“リゾート滞在型MICE”としての軽井沢の魅力を打ち出す。これによって、参加者にも地元にもメリットをPRできる、MICEの形ができあがった。

 KRCCの発足は、会議都市としての軽井沢の魅力を発信することにつながった。KRCCと軽井沢観光協会の事務員を兼任する新宅弘惠氏によると、ひとつのホテルではまかなえない大規模な会議のオファーも入り、それを会のホテルが協力して受注するような体制も整ったという。

「観光地としては名の知れた軽井沢ですが、それに甘んじているだけでは発展がありません。軽井沢を会議都市にするための活動と、その中で生まれたホテルとの協力体制が、KRCC設立で一役を担いました」

《板谷智/HANJO HANJO編集部》

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