奈良県・飛鳥歴史公園、キトラ古墳周辺地区が開園 画像 奈良県・飛鳥歴史公園、キトラ古墳周辺地区が開園

インバウンド・地域活性

 近畿地方整備局が国営飛鳥歴史公園内(奈良県明日香村)に整備を進めてきたキトラ古墳周辺地区が24日、開園した。文化庁との連携で建設した極彩色壁画の保存・展示施設「キトラ古墳壁画体験館四神(しじん)の館」もオープンし、多くの家族連れや考古学ファンらが訪れた。同日隣接する四神の広場で記念式典が行われ、関係者ら約200人が出席して開園を祝った。
 キトラ古墳(7世紀末~8世紀初め)では、83年にファイバースコープ調査によって石室内に玄武の壁画が発見され、98年のデジタルカメラ調査で青龍、白虎、天井の天文図、01年に朱雀と十二支が発見された。00年11月に特別史跡に指定され、04年から石室内の発掘調査や壁画の取り外し作業を開始した。
 国営公園事業では、01年の閣議決定後、06年にキトラ古墳周辺地区公園基本計画を策定、都市計画手続きなどを経て、09年に公園工事に着手し、15年に整備を完了。国交省と文化庁が連携して14年から建設を進めてきた「四神の館」も今年3月に完成を迎え、8月に修復を終えた壁画が施設に搬入された。
 四神の館は、壁画を保存・管理する屋内展示施設の本館(地下1階地上1階建て延べ1970平方メートル)と、体験学習と施設管理の拠点となる別館(地下1階建て489平方メートル)で構成。本館と別館は道路下をくぐる地下通路でつながっている。設計を宮本忠長建築設計事務所、監理を都市企画設計コンサルタント、施工を鉄建が担当した。
 キトラ古墳周辺地区の面積は約14ヘクタールに及び、公園区域では祝戸、石舞台、甘樫丘、高松塚周辺に次ぐ5地区目の開園。四神の館のほか、工房や田畑など各種体験を行う施設も整備された。
 開園式では、田中良生国土交通副大臣が「四神の館は、四神図や世界最古の天文図などキトラ古墳壁画を楽しく学ぶことができる中核施設で、実物の壁画を見ることもできる。日本人の心のふるさとである古都飛鳥の歴史的風土を守りつつ、観光振興と地域の活性化に努めてきたい」とあいさつ。田野瀬太道文部科学大臣政務官は「キトラ古墳はわが国の貴重な文化財であり、地域に根ざした大切な文化遺産でもある。多くの人々が訪れ、学び、体験し、交流することで、古代飛鳥の美と世界観に思いをはせていただきたい」と話した。
 荒井正吾奈良県知事、森川裕一明日香村長、奥野信亮衆院議員らが祝辞を述べた後、松本浩近畿整備局国営飛鳥歴史公園事務所長が事業経過を報告。最後に関係者によるテープカット・くす玉開披が行われ、待望の開園を祝った。

近畿整備局ら/飛鳥歴史公園・キトラ古墳周辺地区が開園/壁画保存・展示施設も

《日刊建設工業新聞》

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