【防災という新ビジネス:2】非常食はパッケージでアピール! 画像 【防災という新ビジネス:2】非常食はパッケージでアピール!

制度・ビジネスチャンス

【記事のポイント】
▼非常食でも求められるアレルギーやハラルへの対応
▼消費者の嗜好に対応して味のバリエーションを増やす
▼パッケージを変えて防災をうたう


■アレルギーやハラルへの対応など、多様化する消費者ニーズ

 地震や台風などの被災が相次ぐ中で、防災への関心が高まっている。備え・防災アドバイザーとして講演やコンサルを手掛ける高荷智也氏によると、防災グッズについてはデザイン志向など、さまざまなニーズが生まれているようだ。

 では、防災用の備蓄としては一般的な非常食についてはどうだろう。高荷氏によるとパッケージのデザイン性などとともに、非常食でもニーズが多様化しているという。かつては乾パンしかなかった非常食にも、食品メーカーが次々と参入。味の向上はもちろん、おかずのバリエーションは増え続け、非常時でも個人の嗜好に合わせた食事が楽しめる。

 中でも、缶入りパンとして一つのジャンルを確立しつつあるのが、デニッシュパンの製造・販売を手掛けるボローニャFCの「缶de ボローニャ」だ。04年の新潟県中越地震をきっかけに開発をスタート。一般に缶入りパンというとパサついている印象があるが、同社ではしっとりとした食感を追求した。海上自衛隊への導入から始まり、07年には一般市場への販売を開始している。

「パッケージに手を入れたり、バリエーションを増やすなどの施策を進める中で、最近ではいろいろな所で姿を見かけるようになりました。非常食は販路の開拓が難しいので、なかなか急成長が望めないのですが、着実に売り上げを伸ばしていると感じています」

 また、近年では非常食でアレルギーへの対応も進んでいるようだ。パッケージでのアレルギー品目の表示については、大手メーカーではほぼスタンダードになりつつある。この分野に関わる中小企業としても、急ぎ対応を進めたい。さらに、今年からはハラル対応したものも、徐々に表れ始めている。

「ハラル対応に近いところでは、多言語対応の商品も増えています。これは東京オリンピックに向けたインバウンド需要が中心ですが、外資系企業などからも発注が生まれているようです」

 なお、防災グッズに求められる要素として、高荷氏は頑強性、携帯性、自己完結性の3つを挙げている。これについては非常食でも同様だ。パッケージを強化し、ふだんから持ち歩くなら熱変化に耐える食材を使う。その上で、最近の差別化ポイントとなっているのが、ライフラインが止まった状態でも、いかにおいしい食事が取れるかだ。他社の商品との差別化として、お湯を使わない、水もいらないといった機能性をアピールしている非常食も多い。

《丸田鉄平/HANJO HANJO編集部》

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