【HJ HJ EYE:6】中小企業のメッカ、ここにあり。 画像 【HJ HJ EYE:6】中小企業のメッカ、ここにあり。

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 HANJO HANJO編集部が中小企業のビジネスに関わるキーパーソンに、中小企業の現在を問う「HJ HJ EYE」。今回は墨田区で金属加工を営み、産学連携やベンチャー企業との協業などにも積極的に取り組む浜野製作所 代表取締役 浜野慶一さんに、中小の製造業の未来について話を伺った。

■モノづくりの伝承が人を集め、新たなビジネスを生む

――浜野製作所のある墨田区は中小企業のメッカである一方、家族経営のような小さな事業者は衰退期にはいっているという話も耳にします。いま墨田区の企業はどのような状況にあるのでしょうか?

浜野 高度経済成長期には約1万社弱あった町工場も、今では約2800社と1/3以下になってしまいました。高度な技術を持つ町工場や職人、そしてその心意気が日を追うごとに町から消えていくのを感じています。町工場というのはIT・ソフト産業などとは違い、土地や建物、機械をそろえるために初期投資がかかりますから、仮に景気が回復しても次々と創業するようなことはあり得ません。

 中小の町工場が培ってきた基盤技術は、先人から引き継いできたものです。我々が生き残っていくことも含めて、次の世代に引き継いでいく義務があるのではないか、そんな思いで仕事を続けています。

――浜野さんが14年に立ち上げた「Garage Sumida(ガレージスミダ)」は、モノづくり総合支援施設として個人や企業の製品開発をサポートしています。技術を引き継いでいくということを、すでに実行に移しているわけですね。

浜野 いくらでも仕事があった高度経済成長期とは時代が変わってしまいました。町工場では多くの場合、営業は社長ひとりしかいません。優れた技術があっても、それをうまく発信できない町工場は先細りになってしまいます。

 ガレージスミダに人が集まれば、そこからアイデアやマーケットがつながり、新しいサービスを創出できます。技術を伝えるということに加えて、そこに人が集まることで生まれる情報発信も、施設の大きな役割だと考えています。

――ガレージスミダを利用したベンチャー企業の方が、「ここにはモノがつくれるという以上のことがある」という話をしていました。製造という匠の技の蓄積だけでなく、そこから発せられるノウハウやアドバイスには、新たなビジネスの種があるように思います。

浜野 おっしゃる通りです。ただ、ボランティアでは長続きしないので、そこには何らかの仕組みが必要です。

■下請け体質から脱却し、モノづくりの上流をつかむ

――製造業は自分の領域だけで収まってしまうと縮んでいくばかりです。事業者どうしが「つながること」が重要になってきます。浜野製作所がガレージスミダを通して行なっている挑戦はまさにその体現だと思いますが、このような取り組みを行なうきっかけはなんだったのでしょうか?

浜野 かつてこのあたりでは繁忙期になると3軒先のメッキ屋さんに飛び込んで、「社長、すまないが大至急で仕事を頼めないか」と頼み込むような、持ちつ持たれつの関係がありました。モノづくりというのは商店街といっしょで、肉や野菜といった晩御飯の材料がすべてそろう利便性がなければ、客はスーパーに取られてしまいます。数が減っていく町工場を眺めているうちに、それらが自分の事業にも深く関わっていて、ともに生き残っていく必要があると考えるようになりました。

《HANJO HANJO編集部》

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