国交省「復興CM研究会」が始動。座長に大森文彦氏 画像 国交省「復興CM研究会」が始動。座長に大森文彦氏

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 国土交通省は7日、「東日本復興CM方式の検証と今後の活用に向けた研究会」の初会合を省内で開いた。東日本大震災の被災自治体(12市町)と都市再生機構が連携して19地区の復興市街地整備事業に取り入れたアットリスク型のCM(コンストラクション・マネジメント)方式を評価・検証し、将来発生が見込まれる大規模災害後の復興事業に適用できるよう、枠組み・課題を整理する。座長には、弁護士で東洋大学教授の大森文彦氏が就任。来年2月まで計4回開催し、成果をまとめる。
 研究会には、CMや公共事業に詳しい有識者や弁護士、公認会計士、被災自治体、業界団体、国交省関連部局などから計26人のメンバーが参加。土木工事を中心とする基盤整備に取り入れた「復興CM方式」についてそれぞれの知見を出し合って検証する。
 国交省の平田研土地・建設産業局建設業課長は「復興事業でCM方式が広く採用され、ノウハウも蓄積された。幅広い意見を頂きながら効果と課題を検証し、今後の活用可能性について議論を進めていきたい」とあいさつ。CMがコスト縮減、発注手続きの透明化、人口減少下での生産性向上といった公共工事をめぐる諸課題に応え、「良い形で日本に定着するようにしたい」とも述べた。
 東日本大震災の復興市街地整備事業では、事業の早期着手と事業期間の短縮などを目的に、民間のノウハウを活用しながらコストプラスフィー契約・オープンブック方式などを標準化した「復興CM方式」を導入。円滑な事業推進に役立ててきた。契約は、既存の公共工事標準請負契約約款を参考に請負契約方式で締結した。
 初会合では、発注者を支援するCM方式を採用する背景に委員の関心が集まり、92ヘクタールの野蒜北部丘陵の復興まちづくりを実施した宮城県東松島市から「担当する職員が3人しかおらず、人手が足りなかった。CMを取り入れることで事業期間の短縮にも役立った」との説明があった。プロポーザル方式によるコンストラクションマネジャー(CMr)の選定に当たり、大量の土砂運搬など地区の状況に応じた提案を求めたことなどが紹介されたほか、リスク管理費を協議した上で基本協定に基づき請負契約を締結した経緯なども説明された。
 10月の次回以降、事業の進め方や実施体制、契約の仕組みなどを検証。従来の一括請負方式との違いも念頭に、他の地区で震災が発生した際にも同様のCM方式が取り入れられるよう、期待される効果と留意点を踏まえた枠組みと課題を整理する。

国交省/復興CM研究会が始動/座長に大森文彦氏、アットリスク型19事業を検証

《日刊建設工業新聞》

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