五輪に向けて環境舗装に脚光、市場拡大のチャンス! 画像 五輪に向けて環境舗装に脚光、市場拡大のチャンス!

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 国交省もPR強化/市場拡大のチャンス
 真夏に開かれる2020年東京五輪を控え、都内の道路で路面温度の上昇を抑える遮熱性・保水性などの環境舗装が注目を集めている。都は五輪会場周辺で環境舗装が広がるよう区などへの働き掛けを強化。国土交通省も試験施工した都内の国道でランナーによる試走会を開くなど普及に力を入れる。舗装業界にとっても環境舗装の市場を拡大する大きなチャンスとなりそうだ。
 都は、市区町村が申請した環境舗装を主とした道路整備事業費のうち、調査・設計費の全額と工事費の45%を補助する。工事費の55%は国が補助する。対象は、五輪会場周辺とマラソンコースとして使う車道。地元自治体が行う道路補修に合わせて遮熱性舗装か保水性舗装を行ってもらう。
 都の担当者は「五輪のレガシー(遺産)として整備してもらうため、地元自治体には(資金の)持ち出しが無い事業スキームにしている。今後はさらに取り組む自治体が増えそうだ」と話す。
 江戸川区では、葛西臨海公園近くに新設されるカヌー・スラローム会場(臨海町6)周辺の区道で遮熱性舗装を行う。延長約500メートル。アスファルト舗装工事は完了しており、今秋にも遮熱材の塗布を始める。2カ月程度の工期を見込む。
 千代田区は柔道会場となる日本武道館(北の丸公園2)周辺で遮熱性舗装工事に着手した。延長約200メートルで年度内にも完了予定。ウエートリフティング会場となる東京国際フォーラム(丸の内3)周辺でも遮熱性舗装に取り組む計画だ。
 五輪施設が集中する江東区では、区道があるバレーボール会場の有明アリーナ(有明1)と東京辰巳国際水泳場(辰巳2)の2施設周辺で環境舗装を行う。本年度に都などと協議を進め、来年度予算に調査・設計費を計上する考えだ。
 港区は、マラソンコースの予定地となっている増上寺前(芝公園4)を通る日比谷通りと都営地下鉄大門駅前(浜松町1)を通る第1京浜を結ぶ大門通り(延長約360メートル)で遮熱性舗装を行う。19年度にも着工予定だ。
 このほかに大田区もソフトボール競技の誘致を進める大田スタジアム(東海1)と、隣接する大井ふ頭中央海浜公園内(品川区八潮3、大田区東海1)に新設するホッケー会場周辺で行っている無電柱化工事(延長約700メートル)の完了後に遮熱性舗装か保水性舗装に取り掛かる計画。ホッケー会場周辺は品川区にまたがるため、同区とも調整しながら進める。
 国交省は環境舗装を試験施工した渋谷区内の国道で8月末、元マラソン五輪代表の瀬古利彦さんらによる試走会を開催。体感温度の上昇を和らげる効果をPRした。
 遮熱性舗装は、太陽光を反射する遮熱材を表面に塗って蓄熱を防ぎ、路面温度の上昇を抑える。保水性舗装は、舗装に詰めた保水材に浸み込んだ雨水などが蒸発する時の気化熱によって路面温度の上昇を防ぐ。一般的な舗装と比べ、遮熱性舗装は最大約8度、保水性舗装は同10度の温度上昇抑制効果があるという。
 道路舗装会社などは路面温度上昇抑制舗装研究会(クール舗装研究会)を組織して環境舗装の普及に取り組んでいる。15年度の施工面積は遮熱性が約14万平方メートル、保水性が約3・5万平方メートルと本格普及はまだこれから。五輪開催は大きな追い風になりそうだ。

環境舗装に脚光/炎暑の五輪控え遮熱・保水性舗装に追い風/東京都や国交省が普及促進

《日刊建設工業新聞》

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