ドラマ『HOPE~期待ゼロの新入社員~』に見る、上司と部下の関係 画像 ドラマ『HOPE~期待ゼロの新入社員~』に見る、上司と部下の関係

人材

 今の時代、会社をドラマで描くことはとても難しい。年功序列・終身雇用が当たり前だった昭和の時代と違い、バブル崩壊以降は、正社員と派遣社員、男と女、日本人と外国人といったそれぞれの立場によって就労環境は全く異なるため、会社のイメージもそれぞれバラバラだからだ。

 そんな中、若い新入社員の目を通して会社で働くとはどういうことかを果敢に描いてきたのが、次回、最終回となる『HOPE~期待ゼロの新入社員~』(フジテレビ系)だ。本作は韓国のWEB漫画『ミセン-未生-』を原作とした韓国ドラマが高く評価され、それを受けての日本でリメイクされたドラマだ。

 物語の主人公はかつて囲碁のプロ棋士をめざしていたが、今は挫折してフリーターとして働く一ノ瀬歩(中島裕翔・Hey!Say!JUMP)。

 ある日、一ノ瀬は、母のツテで総合商社・与一物産のインターンとして働くことになる。高卒で英語も喋れず、社会人経験もほとんどない一ノ瀬にとって、会社はわからないことだらけ。最初は戸惑うことの連続だが、同期の仲間たちや上司に助けられて、一つ一つ壁を乗り越えていく。

 インターンとして配属された一ノ瀬は、コピーの取り方や、取引先との電話の取り方などにひと苦労。やがて、上司の織田(遠藤憲一)からメモリースティックを渡されて、中にあるフォルダにある資料を分類してみろ、と言われる。囲碁で鍛えた情報処理能力で、一ノ瀬は論理的に資料を分類していくのだが、商社には商社の分類法があるので、独りよがりのことはやるな、と諭される。

 外から見れば地味な仕事だが、何もわからない新入社員にとってはどれだけプレッシャーのかかる作業なのかが見ていて伝わってくる。彼らを見守る管理職の人が見ても、こういう経験は自分にもあったなぁと感じることだろう。

 その後、一ノ瀬は契約社員として入社しインターンの時と同じ営業三課に配属。一ノ瀬のほかに同期の大卒のエリート社員が女性も含めて何人かいるのだが、彼らを待ち受けていたのは、会社で働くことの厳しさだ。

 インターンの時は高く評価された香月あかね(山本美月)は女だからと、雑用しかやらせてもらえずに上司からはセクハラを受ける。

 鉄鋼二課に配属された桐明真司(瀬戸康史)は、事務仕事しかやらせてもらえず、早くも転職を考えている。社内の情報に詳しい人見将吾(桐山照史・ジャニーズWEST)は、調子のいい上司に良いように使われて、自分の仕事は上司の手柄にされてしまう。

 一方、一ノ瀬は営業三課の織田課長と主任の安芸(山内圭哉)にかわいがられて、やがて一ノ瀬主導の企画が採用されて社内コンペに参加したりするが、その企画が原因で営業三課が窮地に陥ることになる。

《成馬零一/ドラマ評論家》

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