熊谷組ら4社、コッター式継ぎ手を使用した橋梁床版の実用化にめど 画像 熊谷組ら4社、コッター式継ぎ手を使用した橋梁床版の実用化にめど

IT業務効率

 ◇最終試験で性能確認
 熊谷組、オリエンタル白石、ガイアートT・K、ジオスターの4社は、道路橋床版のリニューアル工法「コッター床版工法」の実用化にめどを付けた。工場製作したプレストレスト・コンクリート(PC)床版の接合に独自のコッター式継ぎ手を使う。実物大の輪荷重走行疲労試験が可能な高速道路総合技術研究所の装置を用い、7月25日~8月26日に試験を実施した結果、従来のループ継ぎ手と同等の性能を維持しながら、床版の設置から接合までの作業日数を約50%短縮できることを実証した。
 共同で開発を進めてきたコッター床版工法は、プレキャスト(PCa)PC床版の現場接合にコッター継ぎ手を使用。くさび状のH形コッターを、床版にあらかじめ埋設したC形コッターに挿入し、固定用ボルトを締め込んだ後、目地材を注入する。
 現場で鉄筋、型枠、コンクリート打設が不要となる上、ループ継ぎ手のように床版端部の鉄筋が突出しないため、目地幅を20ミリ程度に抑えられるなど、現場の接合作業を簡素化できる。
 日本建設機械施工協会施工技術総合研究所(静岡県富士市)にある高速道路総合技術研究所の移動載荷疲労試験機を使った試験は、静的曲げ試験、せん断試験、定点疲労試験、押し抜きせん断試験に続く実用化に向けた最終段階。
 試験体は橋軸方向2・5メートル、橋軸直角方向7メートルのPCaPC床版4枚。設計荷重相当、過積載相当、超過積載相当の3段階に分けて計98万回の繰り返し載荷実験を行った。その結果、コッター床版が従来工法と同等の性能があることを確認。接合した目地部にひび割れが発生しないことも実証した。
 施工速度については、床版架設工・床版調整工は延長100メートル当たりの施工日数が9・4日(従来工法は16・6日)、延長10メートル当たりの人員が3・8人(10・3人)、床版接合工は延長100メートル当たりの施工日数が9・7日(17・9日)、延長10メートル当たりの人員が3・5人(7・7人)という数値が得られた。
 実験を担当した熊谷組土木事業本部土木設計部の渡邊輝康部長(PC・再生エネルギーグループ担当)は、「今後は道路管理者からニーズの高い片側斜線ごとの分割施工(半断面施工)を実現する橋軸直角方向の継ぎ手の開発にも取り組みたい」と話している。

熊谷組ら4社/コッター式継ぎ手使用の橋梁床版実用化にめど/作業日数50%短縮

《日刊建設工業新聞》

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