非常食→日常食。パックご飯が人気! 成長市場に 画像 非常食→日常食。パックご飯が人気! 成長市場に

制度・ビジネスチャンス

 食品メーカーが米の消費減退を食い止める“妙手”としてパックご飯の製造・販売に力を入れ始めた。少人数世帯に手軽さが受け、非常食という従来のイメージではなく、日常食として定着しつつある。消費行動の変化を商機とし、既にメーカーは製造ラインの増設に乗り出している。米の産地JAが6次産業化で取り組む動きも広がってきた。

 年間2億食以上のパックご飯を製造・販売するテーブルマーク(東京都中央区)は、今年12月に新潟・魚沼地域にある工場にラインを増設する。全体の生産能力を3割近く高める計画だ。

 15年度まで3年連続で増収増益となる同社では、特にパックご飯10パック(1パック180グラム)入りのセット商品の販売が伸びている。15年度の伸び率は前年度比10%を上回った。同社は「これまで最低限、食べる分を買う『都度買い』需要が中心だったが、日常食として引き合いが強まっている」とみる。

 こうした好調な売れ行きを踏まえ、3月には北海道「ななつぼし」を使った新商品を投入するなど、銘柄米を強調したこだわり商品にも力を入れる。原料の米は、全国各地のJAなどから仕入れる。

 サトウ食品工業(新潟市)は15年度、「サトウのごはん」で知られるパックご飯の売上高が165億円と前年から6%増えた。今月から、新潟県聖籠町にある工場に新ラインを稼動させ、生産能力を約2割高める。

 米消費の実態に合わせて1パック当たりの量を減らした商品や、健康志向の高まりに対応した「発芽玄米ごはん」「麦ごはん」などの新商品も売り出し、好調だ。
生産10年で4割増
 食品の流通や販売を調査する食品需給研究センターによると、パックご飯の国内生産量は年間約14万トンで、この10年で4割増えた。16年1~6月累計も前年同期比6%の伸びが続く。同センターは「災害時の非常食として購入した層が、その手軽さを評価し、繰り返し消費している」と指摘する。

 拡大する市場に、米産地も注目する。パックご飯を手掛ける宮城県のJA加美よつばが出資する同JAラドファは、16年度の製造目標として前年度比1割以上多い約400万パック(1パック150~200グラム)を掲げる。米卸やスーパーからの受託製造の要望も増えているという。同社は「農家が生産した米の付加価値化を進める」と強調する。(宗和知克)

非常食 → 日常食 パックご飯 成長市場 手軽さ評価

《日本農業新聞》

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