【サテライトオフィスの利点:2】地方に人材雇用のチャンス 画像 【サテライトオフィスの利点:2】地方に人材雇用のチャンス

人材

【記事のポイント】
▼拠点を複数確保することが、働き手の地理的メリットを生む
▼競合の少ない地方にこそ、中小を志望する人材がいる
▼理想は雇用したい個人に合わせたサテライトオフィス開設


■ワークスタイルを効率化する「サテライトオフィス」

 最近では大企業でもテレワーク――場所や時間にとらわれない柔軟な働き方を推奨するケースが増えている。背景にはモバイル技術、クラウド技術の発展もあるが、社会的要請としてのワークライフバランスや女性活躍といった視点から、自宅や外出先からのテレワークが進んでいるようだ。

 中小企業の場合、在宅勤務やテレワークはむしろ必然的に広がっているのではないだろうか。大企業と比べて人手が足りない、リソースが足りないとなれば、組織的な制約が少ない分、柔軟な経営や多様なワークスタイルはむしろ避けて通れない。仕事を持ち帰り、出張先や出向先で実務をこなすケースもあるだろう。

 近年ではモバイルやクラウドなどのテレワークを可能にする技術活用をさらに進め、遠隔地のシェアスペースなどをサテライトオフィスとして活用する動きが広がっている。そこで注目されているのが、人材確保におけるアドバンテージだ。15年前からいち早くテレワークやサテライトオフィスに取り組んできたIT企業「ダンクソフト」に、その具体的なメリットについて話を聞いた。

■有能な人材をつなぎとめ、社員の雇用を守る

 システムハウスからスタートして、現在システムコンサルティングからWeb制作などを手掛けているダンクソフトは、創業34年のベンチャー企業というには「歴史」のある会社だ。しかし、オフィスの風景にはキャビネットがほとんどなく、机の上にも本棚や書類入れがない。パーティションや壁のメモ、掲示物もない。PCのモニターが目立つが、いかにも仕事をしていますというリアル感がない。今風のスタートアップ企業やベンチャー企業を思わせる。

 代表取締役の星野晃一郎氏は、80年代から電子手帳やノートPC(当時はラップトップPCと呼ばれていた)を使い、システム開発の現場を行き来しており、そのころからオフィスや備品にとらわれない仕事をしていたという。その経験からオフィスの引き出しレス、ペーパーレス、FAXレスなどに早くから取り組んできた。近年はネットワーク、テレビ会議、クラウドを駆使した、スマートオフィスやサテライトオフィスに注力し、時間や場所に依存しない新しいワークスタイルの提唱を行っている。

 星野氏が会社の制度としてのテレワークやサテライトオフィスを考えたのは、00年の始めのことだという。

「当時、15%成長というミッションを与えられ、従業員も交えて、組織変革に着手していた時期です。社員のひとりがアトピーにかかり、オフィスで仕事ができなくなりました。これがテレワークによる自宅勤務を導入したきっかけです」

《中尾真二/HANJO HANJO編集部》

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