■ニュース深掘り!■改正風営法で変わる夜のインバウンド 画像 ■ニュース深掘り!■改正風営法で変わる夜のインバウンド

インバウンド・地域活性

 これまでは午前0時までの営業だったクラブ。それが、15年6月に参院本会議で可決・成立した改正風俗営業法によって、16年6月からは24時間の営業が可能となった。「店内の照明が10ルクス以上である」などの条件はあるが、今後はナイトスポットに新たな商機が生まれそうだ。

 風俗営業法の改正に伴うナイトスポットの増加については、実は国内のインバウンド向けビジネスでも期待が寄せられている。15年には過去最高の1973万7千人もの外国人観光客が訪れるなど、盛り上がりを見せているインバウンド市場。そこでは以前からナイトスポットの不足が観光資源の問題となっており、風俗営業法の改正で新しい外国人向け観光地が誕生するのではないかと期待の声も上がっている。

 世界から人を呼べるナイトスポットを立ち上げるとして、そのためには何が必要なのか? インバウンド向けのコンサルティングサービスなどを展開する、ぴあ株式会社 事業統括本部 インバウンド事業開発室室長の宮崎裕二さんに話を伺った。

■日本ナイトスポットの課題は受け入れ側のマインド

――外国人観光客にとって、現在、日本のナイトスポットはどのように受け止められているのでしょうか。

宮崎 訪日外国人観光客からは、日本の夜は「早すぎ」とよく聞きます。渋谷でも朝まで開いているようなお店は限られていますし、あったとしても点在していてまとまっていないし、バリエーションも少ない。これでは訪日外国人観光客から、「早すぎ」という、評価を受けるのも仕方ないのかもしれません。

――今回の風俗営業法の改正で、インバウンド向けナイトスポットの発展を期待する声もあります。

宮崎 風俗営業法の改正だけで、新たにインバウンドの商機が生まれるかというと、どうでしょうか。タイやシンガポールなど、日本よりも先んじて観光立国に取り組んでいる国には、外国人相手に商売をするのが大前提のスポットがちゃんとあります。“来る側”も“呼ぶ側”も分かって成立している、そういう場所が日本にはまだ少ないと思います。

――確かに、そういう場所はありませんね。日本だとなにか支障があるのでしょうか。

宮崎 支障があるとすれば、呼ぶ側のマインドにあるように思います。日本の場合、風俗営業法の問題以前に「外国人が苦手」という意識があるのではないでしょうか。外国人観光客は言葉や決済、交通アクセスなどに不安があります。これらを理解して「大丈夫、歓迎するからいらっしゃい」というお店やスポットが少ないように思います。ただ、個別のお店ではしっかり取り組まれているところも、徐々に増えてきているとも感じています。

 とはいえ、一店舗だけが頑張っても集客は難しいので、スポットとして集積されている方がよいでしょう。その観点では、新宿ゴールデン街はすばらしいなと感じます。皆さんも行けばわかりますが、集積されているという環境もさることながら、外国人観光客に向けて「歓迎するから安心して入ってきてね」というようなメッセージを入り口に掲出しているお店があります。このマインドが素晴らしいな、と思うんですね。

《本折浩之/HANJO HANJO編集部》

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