【HJ HJ EYE:4】中小企業の未来を変えるフィンテック 画像 【HJ HJ EYE:4】中小企業の未来を変えるフィンテック

IT業務効率

 HANJO HANJO編集部が中小企業のビジネスに関わるキーパーソンに、中小企業の現在を問う「HJ HJ EYE」。今回は、クラウド経費精算サービス「Staple」など、フィンテック関連のスマホサービスを手掛けるクラウドキャスト代表取締役・星川高志さんに、フィンテックの現代的な意義や中小企業との関係を尋ねた。

■09年の欧米に見たフィンテックの兆し

――私が中小企業経営者と会話する中で、クラウドキャストの「Staple」を耳にする機会が何度かありました。今まさに注目が集まっている実感があります。星川さん自身はその理由をどのように考えていますか。

星川 ここ数年の動きとして、業務アプリにスマホやウェブのテクノロジーがすさまじい勢いで浸透しています。その流れは会計システムにもいえますが、フロントエンドを見ると、まだまだ非効率なものが多いのが現実です。スモールビジネスでは現在に至るまで紙と表計算ソフトを使った経費精算が一般的ですが、電子帳簿保存法の規制緩和がひとつの潮目になりました。来年よりスマホで撮影した領収書を原本として利用できるようになり、その中で経費精算というカテゴリーが注目されているのを感じています。

――経費精算サービス「Staple」は14年9月にローンチし、15年には アプリや交通系ICカード連携機能を提供しています。日本におけるフィンテックブームと合致する最適なタイミングでのリリースとなりました。狙っていた部分はあったのでしょうか。

星川 私自身は09年からiPhoneアプリの開発に関わっていますが、その時に作ったのがファイナンス系のアプリです。当時は言葉としては表されていなくても、フィンテックという存在がイギリスやアメリカで確実に動き始めていました。ロンドンやニューヨークなどの金融都市では、エコシステムと呼ぶべき人、物、金が集まっていましたが、東京はそのクラスターのひとつとしてフィンテックの集積地になるべきだと考えたのです。

――今ではテレビや新聞・雑誌などで、フィンテックの文字を見ない日はありません。このような状況に企業はどのように対応すればいいのでしょうか。

星川 私はかつてマイクロソフト社に所属していましたが、そこでも紙とエクセルによる経費精算で、そのための時間が結構かかっていました。また、起業後スタッフが5名を超えたあたりで経費精算が非常に面倒と感じました。従業員や経営者は本来なら生産的なことに時間を使うべきです。非効率の塊、そんな状況を解決したいと考えたのが、その後の経費精算サービス開発のきっかけの一つでした。

■フィンテックはオープンイノベーションの教科書

――フィンテックとは「ファイナンス+テクノロジー」の造語ですが、この組み合わせが生み出すサービスは過去にも存在していました。それは、今フィンテックと呼ばれているものとは、何が決定的に異なるのでしょうか。

星川 このカテゴリーにおいて、過去と現在における大きな違いはスマホなどのユーザー中心のテクノロジーとスタートアップの存在です。金融の世界でコアなIT事業を立ち上げるには、専門知識が必要です。そこで生まれたのが既存のSIのようなシステム会社と金融業のパートナーシップですが、ただそれだけではフィンテックとは言えないと、私は考えています。スタートアップが主役となり、そこにオープンイノベーションが生まれるという過程こそが、フィンテックという存在を位置づけるために必要だと考えています。

《HANJO HANJO編集部》

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