植物廃材でのバイオマスガス発電施設、整備拡充へ 画像 植物廃材でのバイオマスガス発電施設、整備拡充へ

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 ◇草混入植物廃材では国内初
 東日本高速道路会社は、高速道路で発生する刈草などの植物廃材を用いたバイオマスガス発電施設の整備拡充に向けた検討に入る。東北自動車道那須高原サービスエリア(SA)の隣接地に整備した発電施設で、このほど同SAへの電力供給を開始。草が混入した水分の多い植物廃材による発電の実用化は国内の恒久施設では初めて。実証実験用のプラントのため、今後は発電容量の増大や稼働率の向上など技術の高度化を進めるとともに、他地域への発電施設の導入を検討していく。
 高速道路の植栽管理作業で発生する刈草や剪定(せんてい)枝、間伐材などについて、同社は専用の緑化資源プラントなどで堆肥やチップとしてリサイクルを図ってきた。ただ、近年は新線整備などの事業縮小に伴い、植物資源(バイオマス)を再利用できる場所も減少している。
 バイオマスの有効利用を推進するため、同社は鉄建、オストランドと共同でバイオマスガス発電実証実験事業に着手。11年度に那須高原SA(上り線)に隣接する緑化資源プラント敷地内に整備し、実証実験を進めてきた。投資額は約7億円。
 バイオマスガス発電のシステムフローは乾燥機でチップ化したバイオマスを乾燥させた後、熱分解炉で加熱・蒸し焼きにして熱分解ガスと炭化物に分解する。熱分解ガスに含まれるタールや微粉状のすすに洗浄循環水を吹き付けてガスを精製。最終精製された熱分解ガスを発電機に送り、補助燃料(A重油)を混ぜて発電を行う。
 1日当たりのバイオマスの処理可能量は4・8トン。発電機の定格出力は100キロワットで、うちプラントの自己消費50キロワット、SAへの送電50キロワット。SAではトイレや駐車場の照明などに発電した電気を使用している。
 工程上で発生するガスは発電燃料に使用する以外にもバイオマスの加熱エネルギーとして循環させる。ガス以外の炭化物は植物発生材重量の10分の1まで減量。発電機の排熱もバイオマスの乾燥に活用し、エネルギー効率を高めている。バイオマスを外部から蒸し焼きにしてガス化させるため、ダイオキシンなどの有害物質が発生しない。
 那須高原SAのバイオマスガス発電施設での年間の植物資源の処理量は4000立方メートル程度。タール除去の時間短縮など、プラントの稼働率を高めて早期に6000~8000立方メートルに引き上げたい考えだ。
 同SAに続いて、新たに発電プラントを整備する場所は未定。緑化資源プラントは那須高原SAのほか、上信越道富岡インターチェンジ(IC)付近、東関東道潮来IC付近、常磐道の桜土浦IC付近の3カ所に整備されている。

東日本高速会社/バイオマス発電施設の整備拡充検討/東北道・那須高原SAで実用化

《日刊建設工業新聞》

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