名古屋市が大規模展示場整備の調査結果を公表 画像 名古屋市が大規模展示場整備の調査結果を公表

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 名古屋市観光文化交流局は、15年度に実施した「大規模展示場の整備等に関する調査」の結果を発表した。港区金城ふ頭にある国際展示場第1展示館の移転整備計画をまとめるとともに、展示面積10万平方メートル級の大規模展示場について整備方針を示した。新第1展示館は、展示面積2万平方メートル、建物延べ床面積3万6200平方メートル。事業手法にはPFI方式を導入する。調査は日建設計・三菱UFJリサーチ&コンサルティングJVが担当した。
 老朽化が目立つ第1展示館の移転先は、あおなみ線金城ふ頭駅南側の敷地約4・4ヘクタール。
 調査結果によると、にぎわい創出や稼働率向上を図るため、音楽やスポーツ系イベントにも対応できる多目的施設を目指す。展示場全体を無柱空間とし、有効天井高20メートル以上を確保する。イベント使用時には、観覧席1万5000席以上を配置できるようにし、後方や両側には移動観覧席も設ける。概算事業費は約337億円。土壌汚染処理などの準備工事から建築工事完成までの工期を約28カ月と見込んだ。
 事業手法では▽従来方式▽DBO方式▽PFI(BTO)方式-の3方式を比較検討し、PFI方式が優位と結論付けた。ただ、運営業務については、展示場ノウハウを有する事業者が限られることから、PFI事業者とは別の民間会社に委託する。
 新第1展示館と既存展示場との間にある金城ふ頭中央緑地には、コンベンション施設も併設する。同緑地北端に建設予定の民間ホテルと合わせ、同緑地を会議・飲食・宿泊機能を集約したエリアに再生、国際的なMICE誘致力の向上を図る。
 コンベンション施設の敷地面積は約5000平方メートル。建物は延べ6000平方メートル程度を想定し、レストランやフードコートなど飲食機能も設置する。整備手法やスケジュールは今後、新第1展示館完成を見据え検討を進める。
 展示面積10万平方メートル級の大規模展示場調査では、稲永ふ頭を候補地に挙げ、整備可能性などを探った。その結果、港湾事業者の移転などで課題が多いことが分かり、新たな候補地に空見ふ頭を選定、法的条件やアクセス環境を検討した。
 大規模展示場については、愛知県が中部国際空港がある空港島で建設準備を進めている。このため同調査では、地域産業の活性化にとって必要としながらも「県と調整しつつ、空見ふ頭での整備に向け、さらに検討する」との方針を示すにとどめた。
 調査結果を踏まえ市は本年度、新第1展示館のPFI事業者選定準備に入っている。三菱UFJリサーチ&コンサルティングに支援業務を委託、実施方針や要求水準書の作成を進めており、年内にも公表、特定事業に選定し、17年度早々に民間事業者の募集手続きを開始する考えだ。

名古屋市/大規模展示場整備の調査結果公表/第1展示館移転整備でPFI想定

《日刊建設工業新聞》

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