東京23区内の大規模建築計画、民間開発の勢いにかげり 画像 東京23区内の大規模建築計画、民間開発の勢いにかげり

制度・ビジネスチャンス

 16年度第1四半期(4~6月)に東京23区で公表された延べ床面積1万平方メートル以上の大規模建築計画は19件と前年度同期より8件減少した。延べ床面積の合計は11・7%減の112万0403平方メートル。建築コストの高止まりが続く中、活況を呈するかに見えた民間開発の勢いが落ち着きつつあることをうかがわせる結果となった。2020年東京五輪までの完成を目指す大型プロジェクトが軒並み着工済みとなったことも、計画件数が減った一因とみられる。
 「東京都中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例」に基づき4~6月に都に提出された標識設置届を日刊建設工業新聞社が集計した。建築計画が最終的に決定し、近隣への説明や行政手続きに入った段階のプロジェクトが集計対象となり、公共機関が発注した建築計画なども含まれる。
 19件を区別に分けると、最も多かったのは新宿区と江東区の各3件。目黒、品川の2区がそれぞれ2件で続き、豊島、世田谷、千代田、北、台東、杉並、中央、大田、足立の9区が1件ずつだった。前年度同期は新宿区はゼロ、江東区は1件だった。
 建物の主要用途別では、共同住宅が6件(前年度同期比1件減)、事務所が4件(2件減)。このほかホテルや共同住宅、商業施設を組み合わせた大規模な複合施設が目立った。大学などの学校施設は3件だった。
 延べ床面積別では、1万~2万平方メートルが11件(2件減)。2万~3万平方メートル、4万~5万平方メートル、6万~7万平方メートル、7万~8万平方メートル、9万~10万平方メートルが1件ずつ、10万平方メートルを超える超大型開発は3件あった。
 最大規模は、住友不動産が江東区の「有明北地区3-1地区」で計画している「A街区」と「B・C街区」の両開発事業。先行するA街区では、33階建ての高層マンション3棟(総延べ床面積約16万平方メートル)を建設する。設計・施工は前田建設が担当し、6月に準備工事に着手。本体工事は10月から行われる予定だ。
 B・C街区では、日建設計に委託して設計作業を進めている。17年4月の着工を目指しているが、施工者は決まっていない。B街区の建物は15階建て延べ約17万平方メートルの規模で、商業施設やホテルなどが入る。C街区の建物は7階建て延べ約12万平方メートルの規模。商業施設やオフィスなどが入る。
 6月に基本設計がまとまった新国立競技場(新宿区ほか)の標識設置届も提出された。建物は延べ19・4万平方メートルの規模で設計・施工を大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所JVが手掛けている。12月に着工する見通しだ。

東京23区内の大規模建築計画/16年4~6月期、延べ1万平米超は19件/本社調査

《日刊建設工業新聞》

編集部おすすめの記事

特集

制度・ビジネスチャンス アクセスランキング

  1. 売上1億円のカベ、10億円のカベってなに?

    売上1億円のカベ、10億円のカベってなに?

  2. 野村不動産、東芝青梅事業所跡開発/売却額は100億円

    野村不動産、東芝青梅事業所跡開発/売却額は100億円

  3. セメント大手4社の16年4~9月期決算。全社が減収、営業減益

    セメント大手4社の16年4~9月期決算。全社が減収、営業減益

  4. 「中小企業の《経営論》」第5回:「トップダウン」と「ボトムアップ」のバランスと使い分け

  5. 公共工事の執行を平準化、当初予算にゼロ国債計上へ

  6. 葬儀件数増も規模は縮小、葬祭ビジネス市場はどうなる?

  7. 新空港線線(蒲蒲線)、先行区間事業費は1260億円

  8. 「中小企業の《経営論》」第17回:社員が辞めていってしまう社長が一生懸命に変えたこと

  9. 次世代自動車の普及に8億3200万円、過去最大/地域交通のグリーン化へ

  10. 国内建設市場は19年にピーク? 建設関連100社アンケート

アクセスランキングをもっと見る

page top