羽田空港跡地開発、中小企業の拠点形成なるか? 画像 羽田空港跡地開発、中小企業の拠点形成なるか?

制度・ビジネスチャンス

 ◇産業交流施設など整備
 東京・大田区は、羽田空港跡地第1ゾーン(約16・5ヘクタール)のうち第1期事業予定地の約5・9ヘクタールを借り受け、産業交流施設などを整備・運営する民間事業者の募集を10月下旬に開始する。事業者選定には公募型プロポーザル方式を採用。区は土地に50年間の定期借地権を設定して貸し出す。事業者募集に先立ち、8月には民間事業者を対象にヒアリングを行う。10月下旬に募集要領を公表し、17年3月には技術提案書を提出してもらう。事業者の選定は同5月を予定している。
 区は、7日に民間事業者を対象に第1ゾーン跡地開発についての事業内容説明会を行った。松原忠義区長は「健康関連やロボット産業など先端分野の企業誘致や中小、ベンチャー企業を支援し、官民連携で羽田を新しいものづくりの拠点にしたい」と述べた。
 第1ゾーンは、羽田空港の沖合展開や再拡張などによって生まれた3カ所の空港跡地(大田区羽田空港1、2)のうち、都道環状8号線の南側と海老取川、多摩川などに囲まれた区域。用途地域は準工業地域で、容積率200%、建ぺい率60%が上限に指定されている。都市再生機構が土地区画整理事業を施行。国家戦略特別区域法に基づく都市計画決定が2月に行われ、16年度中の事業着手を目指す。
 今回対象となる5・9ヘクタールの跡地開発では、先端産業事業や文化産業事業の形成を目的に、官民連携で街づくりを進める。
 先端産業事業として、民間事業者には産業交流施設を建設してもらう。二つのエリア(企業誘致エリアとイノベーション創出エリア)に分け、企業誘致エリアには研究開発オフィスを整備する。建物の最低延べ床面積は2万4000平方メートル。イノベーション創出エリアにはベンチャー企業向けオフィスや研究開発ラボ、交流スペース、会議室、受発注(マッチング)機能施設などを整備する。建物の最低延べ床面積は1万2000平方メートル。
 産業交流施設には大手企業の研究開発オフィスやミドルステージクラスの技術系ベンチャー、中小企業などさなざまな機関、情報、人材を集積させ、世界とつながる産業・交流拠点の形成に取り組む。
 文化産業事業では、日本の魅力を国内外にPRするクールジャパン発信拠点の整備を目指し、施設規模も含めた民間事業者からの独創的な提案を求める。アニメやゲームなどのコンテンツ、食・産品、伝統文化、アート、ファッションなどを複合的に組み合わせた事業などを想定している。
 民間事業者には、先端産業事業や文化産業事業の効果を促進する機能や、イベント開催時に使う多目的ホールの整備などの提案も求める。700台程度収容できる駐車場も確保してもらう計画。
 航空法による高さ制限の範囲などにより建設工事は18年9月、19年3月、20年3月と3期に分けて順次着手する計画。施設の開設は20年4月以降で、具体的な時期は区と協議をした上で決める。現在、対象となる5・9ヘクタールは空港用地の一部として国の管理下にあるが、工事着手時の18年9月末ごろまでには区が国から土地を取得する予定だ。

東京・大田区/羽田空港跡地第1ゾーン開発第1期/10月下旬に民間事業者募集

《日刊建設工業新聞》

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