日建連意見交換会、生産体制の増強と新3Kの実現両立へ 画像 日建連意見交換会、生産体制の増強と新3Kの実現両立へ

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 ◇省人化対策の必要性一致
 日本建設業連合会(日建連)が国土交通省など公共発注機関と行ってきた16年度の意見交換会が、16日の中部地区で全日程を終えた。日建連は、生産体制の維持・増強と、「給料、休日、希望という『新3K』の実現」(宮本洋一土木本部長)の両立を目指し、「担い手の確保」と「建設現場の生産性向上」をテーマに各地区で発注機関と向き合った。双方とも生産労働人口の減少が将来の建設生産に与える影響を危惧しており、各地区で白熱した議論が展開された。(編集部・溝口和幸)
 16年度の会合は、改正公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)とその運用指針によって受発注者が良好なパートナーシップを形成する環境が整いつつある中で行われた。「担い手確保と生産性向上に最優先で取り組む。今後は休日の確保に道筋を付け、新3Kを目指して頑張りたい」。初回、関東地区の会合の冒頭、宮本本部長はそう決意を表明。石川雄一関東地方整備局長も「担い手と生産性への対応は建設業の至上命題」と応じ、双方が同じ方向を見て会合に臨んだ。
 日建連が生産性向上の実現に意欲を見せる背景には、「省人化が避けられない」(茅野正恭日建連公共工事委員長)という危機感がある。日建連は今後10年で建設技能者が128万人減少すると予想。90万人の新規入職者の確保と、35万人相当の労働力を省力化によって工面するとの目標を立てている。テーマに据えた生産性向上には、この省力化目標を実現する環境整備を推進する狙いがあった。
 生産性に関して日建連が発注機関に求めたのは、▽現場打ちコンクリート工の生産性向上▽プレキャスト(PCa)工法の導入促進▽3次元データの導入▽受発注者の負担軽減-の4点。国交省が進める生産性向上施策「i-Construction」を追い風に、機械式鉄筋定着・継ぎ手工法と高流動・中流動コンクリートの当初設計への適用などを求め、各発注機関も前向きな姿勢を見せた。
 4点のうちPCa工法は15年度の意見交換会でも議題に上がったが、従来工法より割高なことから、会計検査や議会への説明責任を理由に発注機関側からは消極的な回答が目立った。そこで今回、日建連は理論武装を強化。現場作業の短縮によって得られる労務コストの低減効果や維持管理費の削減額、完成前倒しによる経済効果の早期発現といったメリットを数値を交えて説明。労務単価の上昇に伴って2025年ごろにはPCa工法の施工費は従来工法と同水準になるとの試算も示した。
 柿谷達雄インフラ再生委員長は「イニシャルでもPCaが有利になる」と指摘し、省人化の切り札として普及拡大を求めた。PCa工法をめぐっては、国交省の有識者会議「コンクリート生産性向上検討協議会」で標準化・規格化、評価手法、設計手法の議論が進行中で、ガイドラインが策定される。
 発注機関からは同協議会の検討成果を待って対応するとの意見が目立ったが、「将来のために高いものを使っておくという主張はその通りと思う」(石橋良啓四国整備局長)と理解を示す声も出た。「10年、20年先を見て考えることが大事」(小原好一日建連土木本部副本部長)。生産性向上の必要性で発注者の認識は共通しており、官民の取り組みは今後、一段と活発化しそうだ。

日建連意見交換会を振り返る・上/生産体制の増強と新3Kの実現両立

《日刊建設工業新聞》

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