1000社規模セミナーを今後の柱に、CHO構想に新たな展開 画像 1000社規模セミナーを今後の柱に、CHO構想に新たな展開

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■すすむ健康経営、その反応とは?

 来る超高齢化社会に備え、神奈川県では「ヘルスケア・ニューフロンティア政策」に取り組み、誰もが健康で長生きできる社会を目指している。中でも、企業や団体にCHO(Chief Health Officer=健康管理最高責任者)を設置。従業員やその家族の健康づくりを企業理念に取り入れた健康経営を推進する「CHO構想」は重要な取り組みだ。

 そのCHO構想を広く企業や団体に普及する「CHO構想推進コンソーシアム平成28年度第1回会議」が5月26日、横浜シンポジアで行われた。冒頭には神奈川県庁のCHOでもある、黒岩祐治神奈川県知事が登壇。「経営に健康の概念を取り入れていくことで、業績も向上し、企業価値も上がる。さらに、医療費の削減にもつながっていくので、みんなでしっかり取り組んでいきましょう」と力強い声で挨拶している。

 その後、会場では神奈川県政策局ヘルスケア・ニューフロンティア推進本部室長の市川喜久江氏から、基本的なCHO構想の説明と未病の考え方についての詳細が語られた。

 未病とは健康か病気かで明確に分けられるものではない心身の状態、その変化する過程を表す概念のこと。この未病に対する取り組みを職場から展開するのがCHO構想であり、個人では継続が難しいことから、職場からの取り組みで大きな効果をもたらすという。昨年はCHO構想評価モデル実証事業で効果の「見える化」を進めたが、今年はさらにそれを進めてCHO構想の実践的な導入に向けたセミナーの開催や、CHO構想サポーターの企業への個別訪問によるコンサルティングを始めるとのことだ。

 一方、経済産業省からはヘルスケア産業課の藤岡雅美氏より、省の取り組みとして、健康経営度の調査結果が発表された。

 なぜ健康経営に取り組むかというアンケートでは、「従業員の満足度やモチベーションの向上」が一位となっている。これに加えて、今後は「企業ブランドイメージの向上」や「優秀な従業員の採用」など、組織のメリットを明確にしていくことが重要と分析した。

 また、健康経営に取り組む企業は増えているものの、その取り組みが対外的には「見える化」しているとは言い難い。そのため、同氏は投資家、従業員、学生などへの情報発信は十分ではないことを指摘している。

例えば「わが社は検診結果が10%改善しました」と自社ホームページにアップしても効果は薄い。「わが社は経営理念に則って人材投資をしっかりやっている。人材投資の根幹として、従業員の健康に気を遣い、検診受診率を上げていく。その結果として検診結果を10%向上することに成功した」というように経営理念からストーリーを立てて説明することで、効果がわかりやすいとの分析もあった。こうした具体的なアドバイスは、今後も経済産業省がまとめた「企業の『健康投資』ガイドブック」などを通じ、発表されていく。

《板谷智/HANJO HANJO編集部》

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