川崎地質がけん引式空洞探査車を開発 画像 川崎地質がけん引式空洞探査車を開発

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 川崎地質は、道路の地下空洞調査に使われる従来のパルスレーダーの2倍以上の探査深度を持つチャープレーダー(パルス圧縮方式)を搭載したけん引式空洞探査車を開発した。従来と同等の分解能力(解像度)とコストで、より深い位置に発生した空洞を探査できる。この探査車を使い、路面直下だけでなく、その下の下水道管などの老朽化状況までを調査する地下空洞事業を展開する。調査結果から解析、対策までを講じるストックマネジメントビジネスにも乗りだし、将来的に10億円の売り上げを目指す。
 現在、路面下探査を迅速に行うために使われているインパルス方式のレーダー装置(パルスレーダー)を搭載した路面下空洞探査車は、探査深度が1・5メートル程度にとどまり、より深いところにある空洞は見つけられないという課題を抱える。
 パルスレーダーでより深い領域を調べるために送信波の出力を上げると、分解能力が低下する。このため、同社は従来の分解能力を維持したままで探査深度を従来の2倍程度まで確保することが可能なチャープレーダーに着目した。複数のチャープレーダーを搭載した場合、各レーダーが発する送信波が相互に干渉しないよう少しずつレーダー波の送信を遅らせる高速リレー方式の仕組みを採用、チャープレーダー搭載の国内初の探査車両の開発につなげた。
 けん引車両に深度3メートルまでの探査が可能な7台(50~800メガヘルツ)、深度5メートルまでを探査できる1台(50~300メガヘルツ)の計8台を搭載。時速40キロ以上でけん引しながら収録したスキャンデータ(5センチに1回計測)は車内のパソコンでモニタリング。計測・解析ソフトを使ってデータの解析、空洞の判定を迅速に行う。
 深度3メートル以上の探査の実現によって路面下にある下水道管などの老朽化状況の探査を一括して行うことが可能になり、維持管理作業の効率化、コストの縮減に寄与する。モービルマッピングシステム(MMS)を搭載すれば、空洞探査以外に路面の凸凹や亀裂の変状点検も同時に行える。
 同社は、この技術をシールドトンネル施工前後の空洞調査や河川堤防管理用道路の空洞調査といったインフラストックの老朽化対策にも活用。ライフサイクルコスト(LCC)を考慮した補修対策のサービス事業も展開する。
 路面下の空洞による陥没事故を防ぐため、国や地方自治体が探査業務の発注に投じる費用は年間20億円程度といわれる。

川崎地質/けん引式空洞探査車開発/深度3~7mの探査可能、水道管劣化も把握

《日刊建設工業新聞》

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