【おおさか地域創造ファンド:3】公的な“お墨付き”を活用する 画像 【おおさか地域創造ファンド:3】公的な“お墨付き”を活用する

制度・ビジネスチャンス

【記事のポイント】
▼助成金の採択でチームの責任感を後押し
▼読者を”市民記者”として巻き込み、地域の雇用に貢献する
▼ショッピングモールやポイントの設立で、取材先を協業者に取り込む


 中小企業の多くは本業におわれ、新規事業の立ち上げにはなかなか手が回らない。リーダーが積極的であっても、その熱意がスタッフに伝わらなければ、新事業の進展は難しい。そこでスタッフのモチベーションを高め、コンセンサスを図るために、公的支援に採択された“お墨付き”であることをいかしたのがシティライフNEWだ。

■紙メディアの低迷を補完するネットメディアの必要性

 同社は1986年に地域情報を掲載するフリーペーパー(無料配布)を創刊。現在、月刊紙「CityLife(シティライフ)」の北摂EAST版を大阪府摂津市、茨木市、高槻市で、同WEST版を吹田市、豊中市、箕面市、池田市で、同阪神・神戸版を神戸市、芦屋市、西宮市、宝塚市でそれぞれ発行している。発行部数は月間49万部にのぼる。

 情報紙から得られる広告料を主な収入源としていたが、数年前から徐々に売上が低迷。その打開策として同紙のインターネット版の立ち上げを考え、サーバーをはじめハードを揃えて準備していた。そんなときに「おおさか地域創造ファンド」の地域支援事業を知ったと、シティライフNEWで編集長を務める尾浴(おさこ)芳久氏は振り返る。

「資金面で助成されるのはもちろん、むしろ、事業が公的に採択されることで、スポンサーとなる事業者の皆様に対して信頼を得られやすくなる、そしてスタッフに対しても公的に成功が見込まれる事業としてやる気につながる、つまり対外的にも対内的にもメリットがあると考えたのです」

 インターネット版の必要性は2つある。まず1つは、月刊紙ではカバーできない地域密着のタイムリーな情報を扱い、広告とのタッチポイントを多くすること。もう1つは、インターネット上で潜在的な顧客と地域事業者との出会いの場を創出すること。いずれもこの地域に特化したネットメディアとして、地元小規模事業者のニーズと合い、地域活性化にもつながると考えた。こうして落ち込みつつある売上の回復を狙った。

■まずは読者ユーザーの獲得、収益は後で

 13年度に採択を受けると、「シティライフNEWS」サイトを開設。タイムリーかつニッチな情報を掲載していった。翌14年度はスマホでも情報を見られるようにスマホアプリの開発に着手。翌年にアプリをリリースした。採択最終年度の15年度は、「シティライフNEWS」とは別に、各ジャンルに特化した専用サイトを開設していった。

《加藤宏之/HANJO HANJO編集部》

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