【おおさか地域創造ファンド:2】既存設備&付加価値で新市場! 画像 【おおさか地域創造ファンド:2】既存設備&付加価値で新市場!

制度・ビジネスチャンス

【記事のポイント】
▼新製品は既存設備でできる開発から始める
▼助成対象という”お墨付き”をセールスに活かす


■リーマンショック等の影響で会社縮小を覚悟

 地域資源を活用した新しい事業にチャレンジする中小企業に対して助成金を交付する「おおさか地域創造ファンド」。”新しい事業”とはいえ、既存の技術やノウハウ、設備、ネットワークなどを活用したものであれば実現の可能性は高い。丸昌商店はまさにそんな成功例だ。

 同社はかつて繊維業が栄えた大阪府泉南市で1952年に綿花商として創業した。しかし、時代の変遷とともに生産設備を導入して糸の生産に参入し、カーペットやマットなど敷物系のパイル糸を主に生産するメーカーへと転身。大阪府のほか鳥取県や、遠く海外の中国にも工場を抱えるメーカーへと成長した。

 だが、2000年代後半のいわゆるリーマンショックや円高の影響を受けると、ホームセンターやインテリア量販店などがカーペットやマットなどの完成品を安価な海外から輸入するようになり、同社にとって直接の取引先となる大阪南部のカーペットメーカーの業容が縮小。そのあおりを受けて同社の業績も急激に落ち込んだ。同社代表取締役社長の片木秀一氏は当時を次のよう振り返る。

「商圏が3分の1以下に減ってしまい、ピーク8000~9000トンだった年間生産量は、リーマンショック後の09年には1500トンにまで落ち込んでしまったんです。中国の工場は閉鎖し、鳥取の工場は規模を縮小し、これはもうあかん、なにか新しいことができなければ、会社全体を縮小せざるを得ないと覚悟を決めましたよ」

■新製品の開発という起死回生でファンドを活用

 ところが、同社はアース製薬と約20年前から手を組み、アース製薬が開発した防ダニ効果の見込める薬剤を使ったパイル糸を開発して、防ダニカーペットの製品化に貢献した実績を持っていた。その延長線上でアース製薬は、ダニだけではなく虫、雑菌、カビ、アレルゲン、ニオイをブロックする新薬剤「セブンエフェクト」を開発していたが、まさにこの頃、その開発にめどがついたと連絡が入ったのだ。

「これをいかした新製品の開発にかけようと決意しました。その活力源として目をつけたのが『おおさか地域創造ファンド』です」

《加藤宏之/HANJO HANJO編集部》

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