ご当地ヒーロー「地域戦隊カッセイカマン」。年間の出動は60回!

インバウンド・地域活性

 全国でご当地戦隊ヒーローが活躍している。中には地域特産の農産物をモチーフに地元の農家やJA職員などが生み出したヒーローもいる。長野県下條村では、兼業農家や自営業者ら若手有志が「地域戦隊カッセイカマン」を考案。結成して13年となる今年も、不景気で地域を支配しようとする悪の結社「フキョーダ」と戦い続け、地域を元気にする。
 「がんばれ! がんばれ!」「負けるなー」――。コヨーフアン、カカクハカイ、タンカサゲルダといった怪人を操るフキョーダにやられそうになるカッセイカマンたちを応援する子どもたちの歓声が響いた。

 ゴールデンウイークの初日、下條村に隣接する飯田市で開かれたイベントでの一こまだ。2003年生まれのカッセイカマンの人気は今も健在だ。村内で木工所を経営する細田利春さん(48)らがヒーローを務める。

 カッセイカマンは長引く不況の中で、元気を失っていく村を活気付けようと兼業農家や自営業者ら20~40代の有志10人が発案した。JA祭や生協の催しなど地元を中心に活躍するが、地域を元気にするためなら県外にも遠征。今や出動は年間60回を超える人気ヒーローに成長した。

 3人のヒーローのリーダーはダイコンレッド。村特産の「親田辛味大根」がモチーフで、仕事は辛味大根の栽培だ。得意技は、辛さで敵を混乱させる「カラミフラッシュ」。湖と花をモチーフにした2人のヒーローと力を合わせ、不景気から地域を守る。音響などの裏方も含めて若手有志がボランティアで交代で務める。

 事務局を担当する同村福祉課の齋藤充さん(40)は「組織に縛られず自由に活動できるから、ここまで続けてこられた。地域の人が喜び、演技を楽しんでもらえれば最高」と強調する。村も着目する。3月に公表した地方版総合戦略で柱となる観光振興の取り組みに「カッセイカマンの活用」を掲げ、地域ぐるみで後押しする。

・茨城・JA岩井ネッキーマン 産地のPR大きく貢献

 JA発のヒーローもいる。ネギ産地を守る「未来Farmer(ファーマー)・ネッキーマン」だ。茨城県のJA岩井と農家組織の岩井農協園芸部が13年に考案。「ゆるキャラ」ブームにはあえて乗らない潔さが受けている。ネッキーマンは、JAのネギ目ぞろえ会にも最前列で参加し、周囲を沸かせた。

 考案したJAの吉岡和久営農課長は「ネギやJAのPRに大きく貢献している。子どもだけでなく大人のネギ嫌い克服にもつながれば」と活躍を期待する。

 北海道にはJAきたそらち北竜支所職員と同JA青年部が発案した「アグリファイター・ノースドラゴン」、岩手県のJAいわて花巻には「食育戦士ミレットマン」などがいる。こうしたご当地ヒーローは全国で100を超えるとみられる。

ご当地ヒーロー 年間の出動60回超 地域を元気に 長野県下條村「地域戦隊カッセイカマン」

《日本農業新聞「e農net」》

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