3Dプリンターで、農家好みのキャベツを作る!

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 農研機構・北海道農業研究センターは、3Dプリンターでキャベツのコーティング種子の選別機を製作した。18日に東京都文京区で開いた農業情報学会のシンポジウムで発表した。個人では製作が難しい複雑な構造を、3Dプリンターで実現。目詰まりが少なく、種子を0.2ミリ単位で選別できる選別機を作った。機械の製造技術がなくても、3Dプリンターを使えば農家もアイデアに合わせた装置を作れるとした。

 キャベツでは、コーティング種子の大きさがばらつくと、初期生育がそろわない。ただ、コーティング種子は直径3、4ミリと小さく、選別機を作るには1ミリ以下の、高い精度の技術が必要。選別器具が欲しいと農家から相談があったが、従来の方法では、手間と経費が掛かり作れなかった。

 農家は3Dプリンターの利用を提案。樹脂を0.1ミリ単位で重ね、高い精度で製造できる。同センターは直径0.2ミリ刻みで種子の大きさを分けられるよう選別用のレールを設計。試作品を現地で使い種子を選別、育苗したところ、均一に生育した。効果が確認できたことから、農家はその後も使った。

 農業ではこれまでも農家が独自の器具を製作しているが、一定の技術が必要だった。3Dプリンターを使えば、技術を持たない人でも独自の器具製作に取り組みやすくなると同センターの若林勝史主任研究員。「作るのに時間も掛からず、いろいろな構造を試せる。今後、農業での普及が期待される」と話している。

<ことば> 3Dプリンター

 パソコンで作った設計図を基に、樹脂などを層状に積み上げ、立体的な構造を作る。金型や工具が必要なく、作りたいものを高い精度で作れる。新製品の試作モデル、医療分野での患者の臓器の模型製作など、さまざまな分野に導入されている。

3Dプリンター利用 農家好みに製作自在 キャベツ種子選別機 農研機構

《日本農業新聞「e農net」》

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