~リピーターを呼ぶお土産、強さの秘訣:2~バリ勝男クン。 画像 ~リピーターを呼ぶお土産、強さの秘訣:2~バリ勝男クン。

インバウンド・地域活性

 その一方で、パートナーに小さなベンチャー企業を選んだことも、開発をスムーズに進める上で一役を担った。デザインの開発に始まり、その後のテーマソングの作成、CM戦略に至るまでが軋轢なく進んだことには、小規模事業者ならではの小回りの良さがあったという。

「こちらの提案に対するレスポンスの速さ、気軽にアドバイスをもらえる距離感など。我々のような中小企業であれば、パートナーにも小さな事業者を選んだほうが、気持よく仕事ができるというのはあるかもしれません」

■地元人気をつかみ、人気のお土産に押し上げる

 「バリ勝男クン。」を世に売り出すにあたって、シーラックがまず最初に着手したのが、地元ローカルなテレビ局でのCMだった。静岡県のみの展開であれば、経費もさほど高くなく、営業のフォローにも苦労しないで済む。何より県内における焼津の鰹の知名度は高く、鰹節を食べる習慣も比較的に根付いていた。

 その上で、同社がターゲットに選んだのは若者だった。「バリ勝男クン。」を酒のつまみとして考えれば、もう少し上の世代も視野に入れる方向もあったかもしれない。ただ、同社が狙っていたのは、結婚式の引き出物として親しまれるべく、鰹節をもっと身近なものにすること。そのためにはお菓子として広い世代に認知されるのが理想だった。

 こうして、キャラクターがどこか耳に残るフレーズを歌う、パッケージのイメージそのままのユーモラスなCMが完成する。当時はゆるキャラがブームになっており、その相乗効果もあってか、CMは県内で大きな話題となった。町で子供が口ずさみ、運動会の応援ソングに使われたこともあるという。

 テレビCMの効果に加え、地元のラジオ番組で話題になったこともあり、「バリ勝男クン。」は好調な出だしを見せる。コンビニではサークルKサンクスが取り扱いを開始すると、週に平均30個を売り上げ、県内におけるおつまみの売上記録を塗り替えた。この人気を見たサークルKサンクスでは、商品の全国展開を決めている。しかし、それが当時進めていた販売戦略における限界点だった。

《丸田鉄平/HANJO HANJO編集部》

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