岩手県がICL誘致実現へ、新たな検討組織を立ち上げ 画像 岩手県がICL誘致実現へ、新たな検討組織を立ち上げ

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 岩手県は北上山地(岩手、宮城両県)に世界最大級となる直線型加速器の研究・実験施設「国際リニアコライダー」(ILC)を誘致するための取り組みを本格化する。本年度の早い時期に課長・部長級職員らで構成する庁内の検討組織を立ち上げ、事業計画の検討や誘致に向けた働き掛けを強める方針だ。政府が国内誘致の可否を判断する17~18年度までに、事業の構想や誘致後の産業振興策などを具体化する。
 県は庁内に検討組織を立ち上げるとともに、候補地の水文調査などを行う業務を発注する。その一環で9日、「ILC立地に係る水文調査業務」の簡易公募型プロポーザル手続きを公告した。参加申請を19日まで受け付ける。提案書の提出期限は6月9日。
 業務の参加資格は同県建設関連業務「測量・土木・地質業務」の認定を受けていることなど。
 水文調査業務では建設候補地の水系の状況や、ILCトンネル施設の整備に伴う地表・地下への影響などを把握する。履行期限は17年3月20日。
 県は近く設置する庁内組織での検討内容や水文調査業務の成果を、ILCのグランドデザインなどに反映させることにしている。
 県はILCの誘致実現に向け、13年度に主任主査など若手職員ら約30人で構成する庁内検討組織を設置。同検討組織は今年3月、県内に誘致が実現した場合の経済効果などを示す報告書を作成した。
 県幹部らの組織は、旧来の検討組織とメンバーが異なる別の集まり。課長・部長級の職員らで、旧組織が行った検討をさらに深める予定だ。
 ILCは地下100メートルに全長31~50キロの直線トンネルを建設し、トンネル内に直線型加速器を配備する。施設は宇宙誕生の謎を解明する物理学の基礎研究や、医療、通信など多様な分野の研究に活用できるとされる。
 13年8月に国内の研究者がILCの建設候補地を北上山地に一本化した。建設費は約8300億円が見込まれ、東北地方や全国に4兆円を超える経済波及効果があると試算されている。
 東日本大震災から5年以上が経過し東北地方で復興事業の減少が見込まれる中、地元では、大きな経済波及効果をもたらす大規模施設の誘致実現への期待感が高まりつつある。

岩手県/ILC誘致実現へ新たな検討組織立ち上げ/水門調査業務プロポ公告

《日刊建設工業新聞》

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