工事発注時のダンピング防止対策、市町村にも浸透 画像 工事発注時のダンピング防止対策、市町村にも浸透

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 市区町村の工事発注にダンピング受注の防止策が浸透していることが、国土交通省などの調査で明らかになった。15年3月時点で、低入札価格調査制度か最低制限価格制度を導入していない市区町村は前回調査(14年4月)と比べ19団体減少し、全体の10%に当たる181団体となった。管内に未導入市区町村がゼロの都道府県は18府県(前回14府県)に上った。一方、4道県(5道県)では依然として2桁の団体が導入しておらず、取り組みに地域差がある現状も浮き彫りになった。
 国交、総務、財務の3省が公共工事入札契約適正化法(入契法)に基づいて毎年度、全公共発注機関を対象に行う「入札契約適正化法等に基づく実施状況調査」で判明した。
 それよると、いずれかの制度を導入している市区町村は全体の89%に当たる1540団体。都道府県別に見ると、管内に未導入市区町村がゼロだったのは▽宮城▽栃木▽千葉▽山梨▽富山▽三重▽滋賀▽京都▽兵庫▽島根▽岡山▽広島▽徳島▽香川▽愛媛▽長崎▽大分▽鹿児島-の18府県。今回、三重、島根、香川、鹿児島の4県が新たに加わった。
 一方、未導入が最も多いのは54団体(前回55団体)の北海道で管内市町村の3割。77市町村がある長野県は23団体(31団体)が未導入だった。このほか2桁は福島の19団体(22団体)と群馬の14団体(13団体)。未導入は小規模町村が多い。
 改正公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)は、低入札価格調査制度や最低制限価格制度の導入を発注者の責務として明記。改正入契法に基づく国の指針もいずれかの活用徹底を求めている。
 今回の調査結果は、改正入契法の全面施行や指針の本格運用が始まる15年4月以前のデータ。これらの影響は今回の結果に反映されていないが、「改正法の周知により発注者の意識改革が進み、ダンピング対策が浸透している」(入札制度企画指導室)としている。
 調査では入札金額の内訳書の提出の有無についても集計。提出を求めている都道府県は前回より2団体増えて46団体、市区町村は181団体増えて1398団体。政令市は前回に続きすべての団体(20団体)が提出を求めていると回答した。
 予定価格の公表時期も調査。事後公表(事前公表または非公表との併用含む)を実施している都道府県、政令市はそれぞれ前回より1団体増え、32団体、17団体。市区町村では40団体が事後公表に切り替え、合計で854団体に増えた。

ダンピング対策、市町村にも浸透/15年3月時点で未導入は10%/国交省ら調査

《日刊建設工業新聞》

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