カットリンゴ、規格外を高値買い取り。産地明記で取引拡大へ 画像 カットリンゴ、規格外を高値買い取り。産地明記で取引拡大へ

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 青森県弘前市のリンゴ農家でつくる「カットりんご生産者協議会」は、傷果などを買い取り、協議会や地元企業が設立した食品加工会社に、カットフルーツ用として供給する仕組みを確立した。カットフルーツは需要を伸ばす一方で輸入果実も多く、弘前市産リンゴをPRしながら全国で取引先を開拓。地域の業者の買い入れ価格を上回る20キロ当たり2000円に設定し、農家の所得確保に努める。
 協議会には農家125人が参加する。傷が付いたり、着色にむらがあったりして生果としての出荷が難しい果実を協議会が買い取る。市内では農家の高齢化の影響で作業に遅れが出て、規格外のリンゴが増えている。

 こうした規格外の新たな出荷先として、皮をむくなどの手間がなく、需要を広げているカットフルーツに着目。農家が集まり、買い入れと加工、販売の受け皿をつくった。

 協議会代表の工藤信さん(62)は「買い取り価格の20キロ当たり2000円は地元加工業者の4、5倍の水準。農家の手取りを確保するため、可能な限り高い価格にしている」と話す。2013年度の協議会設立当初は参加農家は60人だったが、15年度は125人にまで拡大。15年度は200トンを買い入れた。

 当初から参加し、市内でリンゴを2ヘクタール栽培する澤田富雄さん(68)は「収穫した果実の2割は規格外となる。地元の加工業者より高い価格で引き受けてもらえるので所得の確保につながる」と実感する。

 買い取ったリンゴは(株)ヒロサキに全量供給する。同社は協議会のメンバーや包装資材業者などが出資して設立。リンゴをカット加工した後、ホテルの朝食バイキングや福祉施設などのデザート向けに販売する。県内外の小学校の給食や小売り用にも販売する。

 県内外の商談会に参加し、「弘前市産」と産地を明確にした販売で取引先を開拓。15年度は当初の3倍の全国35の業者と取引し、販売金額は1億円を突破した。同社の藤村義美取締役管理部長は「弘前市産をPRすることで原料の安全・安心にこだわる業者の信頼を得て、販路拡大につながった」と話す。(海老澤拓典)

カットリンゴ 規格外高値買い取り 販売の受け皿開拓 青森県弘前市生産者協議会

《日本農業新聞》

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