【熊本地震】国交省が国直轄での復旧も視野に 画像 【熊本地震】国交省が国直轄での復旧も視野に

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 熊本県を中心に続く地震で甚大な被害を受けた阿蘇山周辺を通る同県管理の道路橋梁と道路トンネルについて、国土交通省は直轄事業化も視野に復旧を支援する方針を固めた。地震で橋梁本体やトンネルの覆工コンクリートが崩落するなどの被害状況を踏まえると、財政・技術両面で県に代わって施行する必要性が表面化してくるとみており、県も国に代行してもらうことを検討中だ。
 甚大な被害を受けたのは、構造物本体が崩落した補助国道325号の阿蘇大橋(延長約200メートル、南阿蘇村)と、覆工コンクリートが崩落した県道熊本高森線の俵山トンネル(同約2000メートル、南阿蘇村・西原村)。本来ならこれらの復旧工事を主体的に行うのは施設を管理している県だが、今後本格化する復旧・復興事業で県の財政や人員体制への負担が一気に高まることを踏まえると、国の代行が不可欠になる見通しだ。
 4月30日に被災地を視察した石井啓一国交相は、阿蘇大橋の災害復旧工事について、「直轄事業化を前向きに検討したい」と表明。渓谷に架かっていた橋が地震に伴う土砂災害で崩落したことを踏まえ、「別の場所に架け替えるのも選択肢だ」と指摘している。
 俵山トンネルの災害復旧工事については、「大規模災害復興法で(国が代行する施設として)適用されれば関係機関と調整したい」と述べた。一方、県は「国に代行をお願いするかどうかを検討している」(土木部道路保全課)という。その理由について県は「トンネルの復旧は技術的に新設よりも難しい部分がある。トンネルの前後にある橋梁6カ所でも支承部が破断するなど大きな被害が出た」(同)と説明している。
 阿蘇大橋や俵山トンネルは、熊本市街と阿蘇山周辺を結ぶ観光ルートの一部を形成している。そのため県は、このまま不通が続くと山側でさらなる人口減少や孤立集落の発生なども招きかねないとみて、国の協力を視野に早期の復旧を目指している。

熊本地震/国交省、国直轄での復旧視野/県管理の橋梁・トンネル、県の負担軽減へ

《日刊建設工業新聞》

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