~スマート林業:3~電力自由化!間伐材で作る再生エネ 画像 ~スマート林業:3~電力自由化!間伐材で作る再生エネ

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 戦後の高度経済成長期に植林された木々が、約半世紀を経て伐採時期を迎えた日本の林業。しかし、木材産業の低迷により採算が合わないことから伐採事業は遅々とし、森林保護・整備の面から求められる間伐も思うように進んでいないのが現状だ。

 そんな林業に最近、産業としての追い風が吹き始めた。今年の4月1日からスタートした電力小売の全面自由化だ。電力利用者は電気の購入先を自由に選べることになり、これを受けて電力事業への新規参入する企業が相次いでいる。そこで、森林をエネルギー源として発電・売電事業を展開しようというわけだ。

■地域の林業振興と経済活性化につながる発電事業

 モリショウグループ(代表者・森山和浩氏)で木質バイオマス発電に乗り出しているグリーン発電大分はこうした企業の1つ。同社が拠点を置く大分県の日田市は豊富な森林資源を持つ林業の盛んな地域で、そこに目を付け、木質バイオマス発電所の商用運転を開始したのは2013年11月のこと。今年の2月には林野庁の今井敏長官、大分県の太田副知事が視察に訪れている、日本で2番目に古い木質バイオマス発電所の老舗だ。

 日田市で伐採された木材は、一般に住宅建築用材や製紙パルプ等に利用されている。その一方で林地残材や未利用間伐材、製材課程で発生する木くずといった利用先のない素材を、地域の林業事業者をはじめとした日田木質資源有効利用協議会の会員34社との連携により収集。発電所内の施設でチップに加工する。これをボイラーで燃やした際の熱で蒸気を発生させ、タービンを回して発電している。発電規模は出力5700kw(送電規模約5000kw)。これは約1万世帯分の電気に相当する。

「ボイラーで燃やした際に出る排煙は、集じん・バグフィルターを経て、微細な粒子や有害物質をきれいに除去します。その後、安全に排気されるため環境汚染につながることはありません。木は二酸化炭素を吸収しますが、燃焼させる木が成長するまでに吸収する二酸化炭素の量と、燃焼させて発生した二酸化炭素の量が同等であるというカーボンニュートラルに従えば、この発電により大気中の二酸化炭素が増えることもないと考えられています。まさに資源循環型の再生可能エネルギーとして、将来性が期待されているわけです」

《加藤宏之/HANJO HANJO編集部》

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