お米を一緒にお届け。“ついで買い”で需要喚起 画像 お米を一緒にお届け。“ついで買い”で需要喚起

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 米の新たな販売チャンネルとして、飲料水や家庭用品などの宅配ルートを活用する動きが広がってきた。「本命の商品と一緒に重たい米も届けてほしい」。そんな潜在需要が見込まれるためだ。既に複数の宅配会社が客の“ついで買い”を見込んで、米の販売に参入。専門家は「メイン商品の売り上げが伸び悩み、米でカバーしようとする動き」と分析する。
 飲料サーバーを家庭に設置してもらい、定期的に飲料水を契約者に届けるサービスを展開するウォーターダイレクト(東京都品川区)は、北海道「ゆめぴりか」や秋田「あきたこまち」、宮城「つや姫」など5銘柄を売り込む。「米の炊飯に使えば水の消費も増える」(同社)と昨年10月、販売を始めた。

 客は定期的に飲料水が配達されるサービスを年間単位などで契約。飲料水と併せて注文を受けると、米にかかる送料は無料だ。

 量目は3.6キロ、5キロ、10キロ袋があり、多めの商品に注文が集まるという。「手軽に利用できる」と契約者数は「着実に増えている」という。

 オフィス用品通販大手・アスクル(東京都江東区)は、日中買い物に出られない都心の働く女性をターゲットに、昨年10月から独自ブランド米「ろはこ米」の販売を始めた。インターネットサイト「Yahoo!(ヤフー)」が開設する日用品販売サイト「ロハコ」から購入する。

 客は、洗剤や雑貨などを注文しながら、米も購入。午前10時まで注文を受ければ、早ければ当日の午後6時以降に届ける。米は北海道産「ゆめぴりか」の2キロ、5キロ袋を扱い、新設した自社の精米工場から発送する。同社は「当初の予想以上の注文がある」と手応えをつかむ。

配送ルートを活用 弁当販売チェーンも配送ルートを利用し、精米の販売を手掛ける。「ほっともっと」を全国2650店舗で展開するプレナス(福岡市)は2014年8月から、米の販売を本格化した。店舗の電話や、同社のインターネットサイトで注文を受け付け、最短30分ほどで配達スタッフが、家庭に届ける。店舗ごとに異なるが、おおむね1500円以上の商品を購入すれば、送料は無料。

 弁当販売の主な客層は単身世帯などだが、精米の宅配は、小さな子どもや介護される人がいる家庭も多いという。同社は「客層の拡張につながる」とみる。

 既存の宅配ルートに乗せた米販売について、米の流通などを研究する農林中金総合研究所の藤野信之専任研究員は、デフレ経済でメイン商品の伸び悩みが背景にあると指摘。その上で「既存の配送システムに売れる商品を乗せる発想で、高齢化などで潜在需要が多い分野だ」と分析する。(宗和知克)

銘柄米一緒にお届け “ついで買い”期待 飲料水、家庭用品の宅配会社

《日本農業新聞》

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