【オリンピックと業界認証:4】タクシー業界編 画像 【オリンピックと業界認証:4】タクシー業界編

インバウンド・地域活性

 観光地をぐるりと巡る際に便利な観光タクシー。電車やバスなどを乗り継いで回るより出費は増えるが、観光スポットを効率良く移動でき、荷物を持ち歩く負担がない。ドライバーによる観光ガイドを楽しめるのも、マンツーマンな接客が行われるタクシーならではの魅力だ。

 しかし、日本の観光地では近年、訪日外国人観光客の集客が右肩上がりに増えている。そこで、訪日外国人観光客向けとして、観光タクシーサービスを提供できる知識・スキルを認定しようという動きが出てきた。都内約400のハイヤー・タクシー事業者が加盟する東京ハイヤー・タクシー協会が実施する、「TSTiE(タスティー)ドライバー認定」もその一つだ。

■初年度の認定者がわずか15名の少数精鋭

 「TSTiE」とは「Tokyo Sightseeing Taxi in English=英語による東京観光タクシー」の略。認定を受けるためには、まず東京観光のタクシードライバーとしてのスキルが求められる。

 例えば、東京の魅力を紹介できる証となる、東京観光財団の「東京シティガイド検定」に合格していること。他にも、高齢者や障害者などへの対応力を養う全国福祉輸送サービス協会「ユニバーサルドライバー研修」、観光タクシードライバーに必要な基本的サービスを習得する東京ハイヤー・タクシー協会の「東京観光タクシードライバー認定研修」の修了が条件だ。

 その上で「TOEIC600点」程度の英語力を持ち、最終的に東京ハイヤー・タクシー協会の「観光英語対応ドライバー認定プログラム(20時間の研修+スピーチ・ヒアリングテスト)」に合格すると、晴れてタスティードライバーとして認定される。2015年度に初のタスティードライバーが誕生したが、その数はわずか15名とまだまだ少数精鋭だ。

■社内の英会話教室で学び外国人客をつかめ

 このタスティードライバーに2名の合格者を出したのがすばる交通。車両台数228台、従業員数593名という中堅クラスの同社で副社長を務める田中敬子氏によると、観光タクシーサービスについては約20年前から取り組んでいたという。その中で、インバウンド需要を見込んで、2年前から講師を迎えて英会話教室を開講。有志のドライバーがレッスンに励んでいた。

「2名のうち1名は海外在住経験を持ち、英語が堪能なドライバー。もう1名は英語が得意だったわけではありませんでしたが、英会話教室でメキメキと上達し、タスティードライバーに挑戦したのです」

《加藤宏之/HANJO HANJO編集部》

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