熊本地震で行政・建設業界が対応に奔走、テックフォースや専門家が現地入り 画像 熊本地震で行政・建設業界が対応に奔走、テックフォースや専門家が現地入り

インバウンド・地域活性

 九州新幹線で初の脱線事故を引き起こし、九州自動車道など高速道路の複数箇所で通行止めを発生させた「平成28年熊本地震」。14日午後9時26分ころに最大震度7を記録した地震は、各種インフラに被害を及ぼした。震度6強を含め大きな余震が断続的に発生する中、行政や関連機関、建設業界が応急対応に当たった。国土交通省では石井啓一国交相が「被災状況の早期把握に全力を挙げ、人命救助を最優先に対応する」と指示。災害対策現地情報連絡員(リエゾン)や緊急災害対策派遣隊(テックフォース)を数十人規模で現地に送り込み、インフラの状況を確認する専門家も派遣した。=2、3面にも熊本地震関連記事
 国交省によると、被害は河川管理施設、高速道路、国道や県道、市道、新幹線、在来線などに及び、宿泊施設でもガラスの破損や断水、外壁破損が生じた。日本道路によると、震源地に近い熊本県御舟町にある熊本営業所で書棚が倒れるなど室内が混乱した影響で「10人ほどいる所員が中に入ることができず、外で待機した」(経営企画部)という。
 地震発生直後の午後10時10分に国交省は非常災害対策本部を設置。同11時の第1回会議で石井国交相は「被災状況の早期把握」「家屋倒壊などによる被災者救助」「テックフォースの派遣と迅速対応」「地方自治体の要請への迅速対応」の4点を指示。15日の記者会見では「要請への対応はもちろん、それを待つことなくしっかりと支援していく」と述べた。
 余震が続く中で国交省は、地盤が緩んでいることを考慮して土砂災害警戒情報の発表基準を通常よりも引き下げる暫定基準を設けるなど、対応に万全を期した。
 日本建設業連合会(日建連)、全国建設業協会(全建)は、災害対策基本法に基づく指定公共機関として対策本部、協力本部を設置した。
 日建連九州支部(相川善郎支部長)は、西日本高速道路九州支社からの要請を受けて、会員各社の担当者が橋梁破損や道路の亀裂状況を確認するため現地に出向いた。地元の熊本県建設業協会(橋口光徳会長)は、県との災害協定に基づく連絡体制を整備。各支部には、何かあればいつでも応援要請するよう伝えた。日本道路建設業協会(道建協)も支援要請に備えた。
 ゼネコン各社も各企業単位で対応に奔走。清水建設は本社と九州支店に対策総本部・対策本部を立ち上げ、従業員の安否を確認の上、支店管内の顧客施設の確認に回った。鹿島も本社と九州支店の間でテレビ会議による情報共有を行った。
 自らも災害対応の経験を持つ元国交省技監の足立敏之氏は、今回の地震に当たり、「応急対応や復旧・復興に当たる建設関連産業の果たす役割を知っていただく大切な機会にもなる。日ごろの経験や実力を発揮していただくようお願いしたい」とコメントを寄せた。

熊本地震/行政・建設業界、対応に奔走/テックフォースや専門家が現地入り

《日刊建設工業新聞》

編集部おすすめの記事

特集

インバウンド・地域活性 アクセスランキング

  1. 近大医学部、付属病院、堺市への移転計画/健康・医療分野の民間投資を促進

    近大医学部、付属病院、堺市への移転計画/健康・医療分野の民間投資を促進

  2. 見えてきた! 品川新駅の骨格、京浜東北線北行きのオーバークロス高架橋

    見えてきた! 品川新駅の骨格、京浜東北線北行きのオーバークロス高架橋

  3. 白金高輪駅近くで、新たな再開発計画、街づくりに向けた動き活発化

    白金高輪駅近くで、新たな再開発計画、街づくりに向けた動き活発化

  4. 五輪後の建設市場は「減少」か「横ばい」…アナリストに聞く

  5. 北海道北広島市、日本ハムへ提案のボールパーク構想公表/ショッピングモールやホテルも

  6. リニア新幹線、静岡県内導水路トンネル新設/南アルプストンネル建設に伴う施策

  7. 【地元から日本を盛り上げるキーパーソン】「どうせ無理」をなくす、北海道の元祖下町ロケット

  8. 世界貿易センタービルディングの解体、160メートルは国内最高層!

  9. 成田空港、周辺自治体が第3滑走路新設に理解

  10. 福岡市の西部市場跡地売却、白十字病院に/フィットネス広場も整備

アクセスランキングをもっと見る

page top