大林組と岩崎が盛り土の無人動態観測システム開発 画像 大林組と岩崎が盛り土の無人動態観測システム開発

IT業務効率

 大林組と建設・測量システム開発の岩崎(札幌市中央区、古口聡社長)は14日、河川堤防や道路の建設に伴う盛り土の築造で、軟弱地盤の挙動を自動計測できるシステムを共同開発したと発表した。自動視準型トータルステーションをプログラムで制御し、沈下量や水平変位を自動計測する。盛り土の安定性を評価する「安定管理図」や最終沈下量を予測するのに必要な「沈下管理図」も自動で作成可能。施工管理者が測量するのに比べ、測量コストを約3割削減できるという。
 盛り土の構築で基礎地盤が軟弱な場合、盛り土の荷重によって滑り崩壊や地盤沈下が発生する恐れがある。構築中は地盤の沈下量や周辺地盤の水平変位を計測し、安定管理図を作成することで滑り崩壊が発生しない状況にあることを確認する。構築後も数カ月間は沈下量を計測し、沈下管理図を作成することで将来にわたる沈下量を予測する必要がある。いずれも多くの手間と時間がかかり、省力化・省人化の対策が求められている。
 開発した「無人動態観測システム」は、盛り土の頂部に沈下計測用の視準点、脇に水平計測用の視準点をそれぞれ設け、自動視準型トータルステーションで計測する。
 盛り土工の進ちょくにより、視準点の高さが変わった場合も自動で視準点を探索し計測できる。計測データは現場事務所のパソコンに送信し、安定管理図と沈下管理図が自動で作成される。
 自動作成した安定管理図で、計画値が危険領域に入ると、携帯電話に通知メールを送信して施工管理者に知らせる。これにより、地盤が滑り崩壊に至る前に盛り土工の一時中止や抑え盛り土などの初動対応を迅速に行え、地盤の滑り崩壊を未然に防ぐことができる。
 両社は今後、河川堤防や道路工事などに同システムを積極的に導入し、工事の生産性向上に役立てる。

大林組、岩崎/盛り土の無人動態観測システム開発/自動で変位計測・管理図作成

《日刊建設工業新聞》

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