空き家再生にクラウドファウンディング活用、要件緩和へ 画像 空き家再生にクラウドファウンディング活用、要件緩和へ

制度・ビジネスチャンス

 国土交通省は、小口の投資を集めて地方の空き家・空き店舗を再生する新たな制度を創設する。投資家から集めた資金で改修した不動産を賃貸借や売買する場合、現行制度では、事業者は不動産特定共同事業の許可要件として資本金1億円などを満たす必要がある。インターネットを通じて不特定多数の人から資金を集める「クラウドファンディング」を活用した物件再生に小規模事業者が参入しやすくなるよう、法改正を行い許可要件を緩和する。
 小口投資を集めて再生した場合、許可要件を満たさない事業者は、改修スペースの時間貸しや自ら業を営むなど、限定的な形態で事業を運営することしかできないのが現状だ。国交省は、地域活性化の事業展開を志しても、自由度が低いことから、現行制度が参入のネックとなっていると判断。資本金要件を引き下げることにより、不動産特定共同事業の参入規制を緩め、地域の小規模事業者が取り組みやすくなるよう、法改正に向けた検討に着手した。
 地方都市が抱える空き家・空き店舗を再生し、意欲ある事業者に賃貸することができれば、地域の活性化や経済の生産性向上につながる。こうした取り組みを国交省では、「土地・不動産の最適活用による生産性革命」と位置付け、同省が選定する生産性革命プロジェクト第2弾(7件)の一つに位置付けた。
 国交省では、名目の国民総生産(GDP)600兆円を達成するため、不動産投資信託(Jリート)や不動産特定事業、私募リートなど不動産証券市場の資産総額を15年12月時点の約15兆円から、2020年ごろに約30兆円に倍増させる目標を立てている。
 目標を達成するために、地方の空き家・空き店舗の再生に加え、都市部でも土地や不動産の有効活用を一段と進める必要がある。例えば、空き室の多い既存建物を需要の高いホテルへのコンバージョン、ネット通販に対応したインターチェンジ周辺の物流施設整備、高齢者のための老人ホームの拡大などの拡大するニーズに対応して、不動産証券化の手続きの簡素化や規制緩和などにより、事業の案件形成を一段と加速させていくことを目指す。
 併せて、不動産情報の提供や不動産鑑定評価の充実にも取り組み、事業者の経営効率や収益性の向上につなげていく。

国交省/空き家再生にクラウドファンディング活用/新制度創設へ参入規制緩和検討

《日刊建設工業新聞》

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