国交省、アジア太平洋の建設事業で外資規制撤廃求める 画像 国交省、アジア太平洋の建設事業で外資規制撤廃求める

制度・ビジネスチャンス

 国土交通省は、アジア・太平洋諸国に対し、建設分野の取引ルールの自由化を提唱していくことを決めた。特にインフラ整備需要が旺盛な東南アジア各国への日本企業のインフラ輸出を一段と加速させるのが狙い。東南アジアでは、外資が建設事業を行う際に現地企業とのJV組成や、資機材の一定量を現地で賄うよう義務付けるなどの規制を設けている国が多い。国交省はこうした外資規制の撤廃を訴え、日本企業の海外事業戦略の選択肢を可能な限り増やしたい考えだ。
 アジア・太平洋諸国向けに建設分野の取引ルールの自由化を提唱する取り組みは、同省が先月末に策定した今後おおむね5年間の「インフラ海外展開行動計画」に基づいて行う。
 東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟10カ国と、日本、中国、韓国、インド、オーストラリア、ニュージーランドの計16カ国は年内にも、新広域自由経済圏「東アジア地域包括的経済連携」(RCEP)の構築で大筋合意する見通し。国交省はこれを見越し、今後数カ月ごとに開かれる最終段階の交渉の中で、建設分野の取引ルールが可能な限り自由化されるよう、各国に呼び掛けていく方針だ。
 国交省によると、東南アジアなどでは、現地の建設事業に参入する外資に対し、現地企業とのパートナーシップ契約の締結や、現地産資機材の調達を義務付ける国が多い。最近では、インドネシアなどでこうした規制をさらに厳しくすることを模索する動きも見られるという。主要国別の最新の外資規制情報は、同省が運用している海外建設・不動産市場データベース(DB)で公表している。
 国交省がRCEPの年内大筋合意を見越してアジア・太平洋諸国間での建設分野の自由化を推進するのは、ASEANを中心に大規模なインフラ整備需要があるためだ。受注者が不利になる一方的・片務的な契約を避けて可能な限り公正・公平なビジネス環境を整え、企業単独では解決が難しい海外事業のリスクやトラブルを軽減できるようにする狙いがある。
 経済産業省によると、RCEPが実現すれば世界全体の約半分に当たる約34億人の人口を擁し、いずれも世界の約3割を占める国内総生産(GDP)総額約20兆ドルと貿易総額10兆ドルの広域自由経済圏が構築される。

国交省/アジア太平洋の建設事業で取引ルール自由化提唱/外資規制撤廃求める

《日刊建設工業新聞》

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