農家民宿ツアー、「地域の食」「交流・体験」が人気

インバウンド・地域活性

 都市部から農村を訪れる宿泊者が農家民宿に対して最も期待しているのは「地域の食事」であることが、農協観光と全国農協観光協会が実施した調査で分かった。旅先での食の伝統や文化に触れたいとのニーズが多いとみられ、課題・改善点でも食事内容が上位に入った。一方、農家民宿の経営者からも宿泊者との話題として、農林漁業などの仕事内容に次いで「地域の食」が挙がった。
 農水省の「都市農村共生・対流総合対策交付金」を活用して、2015年度に地域の協議会が実施した農林漁家民宿に関するツアーを検証した。農家民宿の宿泊者を対象にした調査は昨年10月~今年2月に実施。関東、近畿在住者を中心に143人から回答を得た。

 宿泊者が農家に求めること(複数回答)は「地域の食事」が70%を超えた。10代以下と40代、60代、70代以上での支持が高かった。次いで「交流」「農林漁業などの体験」「自然・景観」となった。

 課題・改善点としては「特になし」が27%で、次いで「食事内容」(25%)「体験プログラム」(23%)となった。食事については、地元産の食材や地域特有の食材を使った郷土料理や伝統料理、行事食を取りたいというニーズの高まりがあったという。

 ツアー客を受け入れた農家民宿にも調査を実施したところ、114世帯から回答があった。開業目的として「来訪者との交流を楽しむため」を選んだのが60%を越え最も多かったが、「農業・農村への理解拡大」「所得の向上」も上位を占めた。

 宿泊者と交流する際の話題は農林漁業など仕事の内容に次ぎ、地域の食や自然も挙がった。

 調査に携わった、京都府立大学大学院で共同研究員を務める坊安恵さんは「宿泊者の年代ニーズを踏まえ、PRの仕方を検討する必要がある」と強調。「家族はもちろん、民宿を活用して地域活性化に取り組む地域の協議会や仲間の民宿にも相談するなど、関わりを大切にして持続的な運営をしてほしい」などと提言する。

「地域の食」期待 「交流・体験」も支持 農家民宿ツアー検証 農協観光など調査

《日本農業新聞「e農net」》

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