建設関連各社の中期経営計画、好環境で目標引き上げ 画像 建設関連各社の中期経営計画、好環境で目標引き上げ

制度・ビジネスチャンス

 新年度のスタートに合わせ、多くの建設関連企業が新たな中期経営計画を始動させた。2020年東京五輪を控えた建設投資の増加で好調な受注環境が続く中、売上高や利益の目標を前計画より引き上げる企業もある。一方、五輪後に予想される建設需要の減少に備え、重点施策に収益基盤の多様化や、海外、リニューアル事業を強化する方針を掲げるなど、市場の変化に対応した施策を打ち出す企業も目立つ。
 2~3月に発表された各社の中期経営計画は、16~18年度の3カ年計画が大半を占める。前田建設は、4月1日付で就いた前田操治新社長体制の下、18年度を最終年度とする中期経営計画を始動させた。同社は昨年、仙台空港のコンセッション(公共施設等運営権)を獲得。海外にも対象を広げ、新興国を中心にインフラ整備の需要が見込まれる地域でコンセッション事業に挑戦していく。
 19年度までの4カ年計画としたイチケンは、建設事業での採算性を重視した取り組みを強化する。三井住建道路は、安定した経営基盤を拡充するため、民間への営業力を一段と向上させる。三機工業は、重点課題の一つにストック時代への備えを掲げ、建築物のライフサイクル全体を通じてサービスを提供する「ライフサイクルエンジニアリング事業」を推進し、収益源の多様化に努める。
 新たな市場・事業領域の開拓に力を入れるのは大建工業。国内では新築住宅市場の縮小が見込まれる中、東京五輪や訪日外国人の増加などを背景に需要増が見込まれる公共・商業建築分野(非住宅分野)と、経済成長が続く東南アジアを中心とした海外市場を2大重点市場と位置付け、積極的に経営資源を投じて売り上げ拡大を図る。
 安井建築設計事務所は、16~20年度の経営計画「中期計画」を策定した。BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を駆使し、「サステナビリティー」「シルバーシティー」「スマートシティー」の三つのマーケットで従来の設計業務を拡大しながら、マネジメントビジネスの強化、グローバル展開を実現する。
 進行中の中期経営計画を見直した企業もある。日本工営は、英国の建築設計大手BDPホールディングスを買収したことで、15年7月~18年6月の中期経営計画で掲げた最終年度の連結売上高目標を前倒しで達成できる見通しとなったため、計画の見直しを実施した。
 関電工は、15年度から進めてきた中期経営計画を見直し、20年度を最終年度とする成長戦略を発表。国内での一般向けリニューアル工事を軸に営業基盤を強化するとともに、関東以西への事業展開や海外事業などで事業領域を拡大する。

建設関連各社/中期経営計画が相次ぎ始動/好環境で目標引き上げ

《日刊建設工業新聞》

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