自治体の工事発注平準化の先進事例『さしすせそ』 画像 自治体の工事発注平準化の先進事例『さしすせそ』

制度・ビジネスチャンス

 国土交通省は、地方自治体の工事発注・施工時期の平準化に関する先進的な取り組みを紹介する事例集を作成した。取り組み事例を▽債務負担行為の活用▽柔軟な工期の設定▽速やかな繰り越し手続き▽積算の前倒し▽早期執行のための目標設定-の5分野に分け、「平準化の先進事例『さしすせそ』」として22事例を収録した。
 平準化は改正公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)の運用指針でも要請されており、他の自治体の取り組みを参考にしたいとのニーズに応えた。事例は、国交省と都道府県の担当者が参加するブロック監理課長等会議を通じて収集した。
 債務負担行為の活用では、施工時期の平準化や端境期となる年度当初の事業量確保のため、ゼロ債務負担の設定を含めて栃木、岐阜、鳥取、佐賀、熊本各県の事例を紹介。島根県は、建設業の人材不足に対応し、翌年度発注工事の一部を前倒しして年間工事量を平準化している。交付金事業でゼロ債を設定する静岡県の事例も掲載した。
 柔軟な工期では長野、奈良、福島各県の設定方法を紹介。建設工事早期契約制度、施工期限選択可能契約制度、フレックス工期契約制度など呼び名は異なるが、計画的な発注やゆとりある工事の促進に役立てている。
 年度内完了に固執せずに必要日数を見込む繰越制度の活用では、福島、群馬、山梨、島根、高知各県がこれまで年度末に行っていた手続きの前倒し措置を導入。和歌山県は随時の繰り越し議案上程を取り入れ、3月が工期末の工事を4割程度縮減する目標を立てている。
 積算の前倒しに取り組む埼玉県は、予算配分後速やかに発注手続きを開始できるよう前年度のうちに積算まで完了。新年度に新たな単価に入れ替えて対応している。滋賀県は年度ごとに公共事業予算の執行目標と達成状況を公表。茨城、京都、埼玉各府県は管内市町村と連携して発注見通しを統合・公表している。
 先進事例は同省のホームページに掲載している。ブロック監理課長等会議では今後も平準化に取り組む上での課題の解決策を議論する。

国交省/自治体の工事発注平準化で先進事例集作成/債務負担活用や柔軟な工期設定

《日刊建設工業新聞》

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