公共事業の前倒し。上期で8割執行、10兆円規模契約へ 画像 公共事業の前倒し。上期で8割執行、10兆円規模契約へ

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 安倍晋三首相は5日の閣議で公共事業予算の執行をできる限り前倒しするよう指示した。指示を受けて麻生太郎財務相は、15年度当初予算と補正予算の繰越分と16年度当初予算を合算した「予算現額」の8割程度を上半期の9月末までに契約する方針を表明した。金額にすると12兆1000億円のうち10兆円規模が前倒しの対象となる。個人消費などが停滞する中、早期の予算執行で景気をてこ入れする狙い。前倒しによる年度後半の息切れを見越し、16年度補正予算編成を求める声も高まりそうだ。
 上半期の執行率8割という前倒し目標を設定するのは09年度以来。首相は閣議で「できる限り前倒しして実施し、早期に効果を発現してほしい」と強調。景気の下振れリスクに対応し、夏の参院選前に経済対策を取りまとめる意向も示した。
 補正予算と当初予算の実施目標を設定した14年度は、9月末までに13年度補正予算に計上した公共工事(1・7兆円)の88%、14年度予算に計上した公共工事(9・2兆円)の62%の契約を完了させ、「13年度補正9割程度、14年度予算6割以上」と設定した目標をほぼ達成した。
 今回の前倒し目標は、15年度からの繰越額と16年度当初予算を含めた額の8割としており、10年度以降の執行率からすると本年度は上半期の契約額が1兆円超上乗せされることになる。道路、港湾、治水事業をはじめとする各種公共事業や施設整備費に加え、東日本大震災の復興事業などもカウントされる。国の直轄事業や自治体の事業に加え、独立行政法人や高速道路会社などの契約も対象になるという。
 石井啓一国土交通相は同日の閣議後の記者会見で、「政府全体の方針に沿って補正予算と併せて早期に効果が発揮されるよう、事業の早期実施に取り組む」と述べた。
 国交省は、16年度予算の成立に合わせ、事業を円滑・着実に実施するため1日付で▽段階的選抜方式の活用や総合評価方式での技術審査・評価業務の効率化▽指名競争入札の活用▽適切な規模での発注▽1人の主任技術者による複数工事の管理-などを事務次官名で各発注部局に指示している。今回の前倒し目標設定を踏まえ、詳細な指示を別途出す方針だ。

安倍首相/財務相に公共事業の前倒し指示/上期で8割執行、10兆円規模契約へ

《日刊建設工業新聞》

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